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ゴールド免許

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ゴールド免許とは運転免許証の有効期限表示部分の地の色が金色であるものの名称で、「優良運転者免許証」とも表記される。

目次

概要

ゴールド免許は、自動車運転免許の更新等をした時点で、過去5年以内に減点対象となる交通違反などが確定していない優良運転者に与えられる運転免許である。免許証の有効期限記載欄が金帯で表記され、黒枠で「優良」の文字が付記される。1994年道路交通法改正で導入された。

ゴールド免許は一般の運転免許に比べて、免許の有効期間が長く、また(ゴールド免許となる)免許更新時に必要な講習時間が短く、更新の手数料も安く済む利点がある。

さらに、無違反を少なくとも5年間継続できたリスクの低いドライバーであることを簡単に証明できるため、自動車保険のうち、多くの任意保険で保険料の割引制度がある。

免許証の有効期限と色の区分

免許証の有効期限が記載されている箇所の帯の色は免許を取りたて(初回更新前)の者はグリーン(若草色)で、交付後2年以上3年以内の間に来る「誕生日より1ヶ月後」に応当する日(初回更新の期限)まで有効である。それを過ぎるとブルー(青色)となり[1]、最初だけは3年間有効。その次の更新までの間が無事故無違反[2]であればゴールド(金色)の免許証を交付され、5年間有効となる。ただしゴールド免許でも有効期限の間に事故や違反(「免許証不携帯」や「泥はね運転」など、点数のつかない違反は除く[1])を起こした場合は、次回の更新でブルー免許に戻ってしまう。なお、単純な物損事故(反則点数が付かない)の場合はゴールド免許は維持されるので交通事故の届け出は怠らないよう注意しなければいけない。

なお、免許証の有効期限は次のようになっている。

優良運転者または一般運転者(※) 更新時の年齢が69歳以下 5年間
更新時の年齢が70歳 4年間
更新時の年齢が71歳以上 3年間
違反運転者、または取得後5年未満で初回更新を受けた者 3年間
初回更新前の者 取得後2年以上3年以内に来る「誕生日の1ヶ月後」までの間

※「一般運転者」とは継続して免許を受けている期間が5年以上で過去5年間の違反行為が違反点数3点以下[3]の違反1回だけで、かつ人身事故を起こしたことのない者をいう。それを越える違反または1度でも人身事故を起こしている場合は「違反運転者」となり、違反および人身事故が全く無い場合が「優良運転者」である。

ゴールド免許の条件

ゴールド免許は5年間無違反を続けたら自動的に交付されるのではなくその条件を満たした後、最初の免許更新または新規取得をした場合にのみ交付を受けることが出来る。また対象となる「5年間」とは、免許の有効期限年の誕生日から41日前の日以前の5年間である。

  • 無事故無違反ではあっても免許証を更新忘れなどで失効させてしまっている場合は認められない。
  • 5年間無事故無違反を続けていても、改姓・住所変更・限定解除など裏面追記で済む手続ではゴールドに切り替わらない。
  • 新たな免許を取得(例えば今まで普通自動車免許しかなかった者が自動二輪の免許を取得するなど)すればゴールドに切り替わる。
  • ゴールド免許ではあっても更新時の年齢が70歳の者は有効期限4年、同じく71歳以上の者は有効期限3年である。これは一般運転者の場合も同様である。

※しばしば「無事故無検挙」が条件と言われているが、「交通違反と認定されない自損事故」の場合違反点数が加点されないため、ゴールド免許の喪失条件に該当しない。

ペーパードライバーとゴールド免許

運転免許は持っていても、ほとんど自動車を運転しない、いわゆる「ペーパードライバー」の場合、運転の技量や順法精神にかかわらず、運転する機会がないだけで無事故無違反となる。すると、免許を取得した6年後にはゴールド免許が交付され、さらにそれが更新されてしまう。ゴールド免許所持者には、相当数のペーパードライバーが含まれていると見られ、ゴールド免許がただちに「安全運転者」の証しとはならない。

もっとも、自動車保険の任意保険がゴールド免許保持者について割り引かれるのは、運転の安全性とならんで運転の頻度を反映しているからでもある。安全性が高いが長く運転するドライバーよりも、安全性は低くてもほとんど運転しないドライバーの保険料を割り引くことは、一定の保険契約期間内に事故に遭う確率を考えれば合理的ともいえる。

なお、まれな事例だが、自分が運転していなくても違反点数が付き、ゴールド免許の取得ができなくなる交通違反行為として、飲酒運転者への車両の提供や酒類の提供、飲酒運転車両への同乗などがある。理論的には、運転をしない者がすべて無違反で、ゴールド免許が更新されていくわけではない。

ゴールド免許保持者が無違反でない場合(金メッキと逆金メッキ)

ゴールド免許も一般の免許と同様に、次回更新時まで有効のため、ゴールド免許の者が違反をしても、次の更新まではゴールド免許のままである。こういう状態を俗に「金メッキ」という。無事故無違反と思われがちなゴールド免許保持者ではあるが、その状態ではすでに無事故無違反でないからである。もともとゴールド免許は、その免許が更新された時点(厳密にはその年の誕生日40日前)までの5年以内の無事故無違反を証明するだけである。免許証がゴールドであるという外見だけからは、その免許が交付されてから違反していないのかどうかは判定できない。

「金メッキ」免許は次の更新時にはブルー免許になるが、その後ゴールド免許に復帰できるのは、最後に点数の付く違反があった時点から5年以上経ってはじめて遭遇する更新時になる。たとえば、ゴールド免許を得て3年と少し後に違反行為があり違反運転者に区分された場合、次の更新では当然ブルー免許だが有効期間3年間となるから、その次の更新でも5年間にわずかに足らない期間の無違反にしかならず、再度ブルー免許となる、こういう事例の場合、ゴールド免許でない期間が6年継続してしまうことになる。そこで、自動車保険料の割引等を考えて、多少の追加費用を払ってでもゴールド免許を早期復活させたい場合には、無違反で5年を経過した直後に、新たな種別の免許を取得する者もいる。ここで、紛失等を理由とした再交付では、紛失した免許と同じ条件の免許が交付されるだけで、再交付時点で過去の違反歴を参照してゴールド免許を取得できるわけではないことに注意が必要である。

さらに、ゴールド免許になるかどうかを判定する期間が、免許更新年の誕生日40日前であるということから、この40日間を含めて、免許更新日までの期間に違反行為があった場合でも、交付されるのはゴールド免許となってしまう。こうして、直近に違反があったにもかかわらず交付されてしまうゴールド免許は、違反歴を参照する期間と免許更新日の時差を利用した「逆金メッキ」状態と言える。

なお、免許更新時に参照される違反歴は、行政処分として違反の点数記録である。そのため、その違反に対して反則金を納付せずに刑事裁判となり、判決が未確定であったとしても、行政処分としての違反歴は記録されている。この場合、免許更新時点では優良運転者とはならずゴールド免許は交付されない。係争中の刑事裁判の判決が違反の事実を覆す場合に限って、事後的にゴールド免許が交付されるにすぎない。

若葉マークのゴールド免許

普通自動車一種運転免許の取得後1年を経過しない運転者は初心運転者標識(若葉マーク)を付けなければならないが、それ以前に原付や自動二輪の免許を長く持っていて5年間無事故無違反を続けていた者は、新たに普通免許を取っても即ゴールド免許をもらえる。しかし1年間は若葉マークを付けて運転しなければならないので「若葉マークのゴールド免許」になる。

ゴールド免許と訴えの利益

免許の更新の際に、ゴールド免許以外の免許証の交付を受けた場合に、違反等はしていないなどと主張して、公安委員会に対し異議申立てや裁判所に対する取消訴訟ができるか問題となる。とりわけ、一般運転者として扱われた場合には、更新期間がゴールド免許と同じ5年であるから訴えの利益が認められるか問題となった。この点、2009年(平成21年)2月27日最高裁判決は、更新時講習や経由地申請の点に相違があることについては手続上の要件の差異にすぎず直ちに訴えの利益を肯定できないが、道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転へと免許証保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載するとともに、更新手続上の優遇措置を講じているとして、優良運転者たる地位を法律上の地位として保護する立法政策を特に採用したものであるとして、一般運転者として扱われて更新を受けた者が、更新処分の取消しを求める訴えの利益を認めた。

脚注

  1. ^ グリーン免許の者が更新期限までに上位の免許を取った場合は、3年経過していなくてもブルー免許が交付される。
  2. ^ 重大違反唆し等及び道路外致死傷事故を起こした者は除かれる。
  3. ^ 違反点数0点のものは回数として算定されない。なお、免許の取消し・停止の基準として考慮される「違反点数や違反前歴の計算の特例」については、ここでは考慮されないので注意が必要。

関連項目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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