| ハンガリー語/マジャル語 Magyar nyelv |
|
|---|---|
| 話される国 | ハンガリーとその他10カ国 |
| 地域 | 東ヨーロッパ |
| 話者数 | 1450万人 |
| 話者数の順位 | 66 |
| 言語系統 | ウラル語族 |
| 公的地位 | |
| 公用語 | ハンガリー、スロヴェニア、ヴォイヴォディナ |
| 統制機関 | Magyar Tudományos Akadémia Nyelvtudományi Intézete |
| 言語コード | |
| ISO 639-1 | hu |
| ISO 639-2 | hun |
| ISO 639-3 | - |
| SIL | HNG |
ハンガリー語/マジャル語(ハンガリーご/マジャルご、magyar nyelv)は、主にハンガリーで話されている言語。現在はハンガリーのみで公用語となっている。ハンガリーでは住民の93.6%(2002年)がハンガリー語を話し、国語化している。原語呼称である「マジャル語」の転訛からマジャール語と呼ばれることもある。
ハンガリーを中心とした周辺の国々(スロバキア、ルーマニア、セルビア、オーストリア、スロベニア北東部など)にも使用者がおり、話者人口はおよそ1450万人で、うちハンガリーに住む人々は1000万人ほどである。アメリカ合衆国などのハンガリー系移民共同体の内部でも話される。
ウラル語族のフィン・ウゴル語派に分類され、フィンランド語やエストニア語と同系統の言語であるが、意思の疎通がまったくできないほどの大きな隔たりがある。ヨーロッパで話される諸言語の多くが属するインド・ヨーロッパ語族とは系統が異なり(ただし歴史的経緯からスラヴ諸語やドイツ語の影響をある程度受けている)、姓名や日付などの語順もヨーロッパ式とは異なることから、「アジア系の言語」といわれることもある。
目次 |
ラテン文字を文字表記方法として採用しており、母音を書記素として表記するのにいくつかの区分符号を使用している。
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|
||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | Á | B | C | Cs | D | Dz | Dzs | E | É | F | G | Gy | H | I | Í | J | K | L | Ly | M | N | Ny |
| a | á | b | c | cs | d | dz | dzs | e | é | f | g | gy | h | i | í | j | k | l | ly | m | n | ny |
| O | Ó | Ö | Ő | P | Q | R | S | Sz | T | Ty | U | Ú | Ü | Ű | V | W | X | Y | Z | Zs | ||
| o | ó | ö | ő | p | q | r | s | sz | t | ty | u | ú | ü | ű | v | w | x | y | z | zs | ||
一部の動詞の語幹末の子音は、動詞の定活用もしくは命令形に現れる -j によって別の長い子音に発音のみが変化する。
また、一部の動詞の語幹末の子音は、発音のみでなく綴りも変化する。
命令形においてのみ変化する綴りは、次のようなものがある。
ハンガリー語は、形態的には膠着語に分類され、母音調和の原則を持つ点で、同じウラル語族のフィンランド語や、アルタイ諸語と呼ばれるトルコ語、モンゴル語、朝鮮語、そして日本語などと共通する特徴を持つ。
膠着語であるハンガリー語における名詞の格変化は、名詞に20種類近くある格を示す接尾辞(格語尾)を膠着させて(語尾にくっつけて)示す。
また、所有接尾辞を名詞の語尾に膠着させてその名詞の所有者を示す。例を挙げると、
のようになる。
動詞の活用には定活用と不定活用の二種類がある。目的語をとり、その目的語が三人称もしくは定冠詞を伴うものであれば、動詞は定活用を行い、それ以外ならば不定活用を行う。
| 短母音 | 長母音 | |
|---|---|---|
| 後母音 | /a/ /o/ /u/ |
/á/ /ó/ /ú/ |
| 前母音 | /e/ /i/ /ö/ /ü/ |
/é/ /í/ /ő/ /ű/ |
ハンガリー語の母音は、調音(発音)するときの舌の位置によって前母音(i, e, ö, ü)と後母音(a, u, o)の二種類に分類され、またそれぞれの母音に音価が短、長の二種類があって、区分符号(´ ˝)を付けて区分する。また、前母音のうちö, üを特に円唇母音と言う。
膠着語であるハンガリー語の母音調和は、ある語(名詞や動詞の語幹など)の末尾に、付属語(格語尾や所有接尾辞などの名詞接尾辞や、動詞の活用語尾)を膠着する際に、接尾される語の母音によって接尾辞の母音が影響を受けるという形であらわれる。このため、ハンガリー語の接尾辞には、数種類の異なった形が存在する。
例えば、方向格(~の上へ)を示す格語尾は、
の二種類の形がある。
外来語や複合語(例えば、Buda と Pest からなる複合語 Budapest(ブダペシュト))など、前母音と後母音の両方を持った語に付属語が膠着する場合は、その語の最後の音節にある母音に調和する。Budapest の場合は、前母音の'e'が最後の母音であるから、必ず前母音の接尾辞が膠着し、Visegrád(ヴィシェグラード)の場合は、後母音の'á'が最後の母音であるから、必ず後母音の接尾辞が膠着する。
つまり、地名のブダ、ペシュト、ブダペシュト、ヴィシェグラードにそれぞれ日本語の「~へ」にあたる付属語をつける場合、
と母音調和を行うことになる。
世界で単語の多い方の言語と言う意見もあるが、一方で、ハンガリー国内で売られている一般的な国語辞典は、収録語数が2万語程度からあり、日常的に使われている単語が多言語に比してそれほど多いという訳ではない。 また合成語も多く、日本語における漢字語のように仮に初めて見る語であってもある程度の語彙があれば意味の判別は容易である。
系統図はウラル語族を参照。
ハンガリー語では、単語の強勢は常に第一音節に置かれる。
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