国立高度専門医療センター(こくりつこうどせんもんいりょうセンター)は厚生労働省に置かれた施設等機関。ナショナルセンター(略称"NC")とも呼ばれる。
厚生労働省設置法第16条及び厚生労働省組織令第150条に基づいて設置され、特定の疾患その他の事項に関し、診断及び治療、調査・研究、技術者の研修を行う。この名称の施設が単独で存在するわけではなく、複数ある組織の総称であり、全国に6組織ある。
なお、「高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律」(平成20年法律第93号)により、2010年(平成22年)4月1日をもって、厚生労働省の組織から分離して、独立行政法人に移行する。
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各センターごとに、病院と研究所があり、診療のみならず研究活動なども行なわれている。
国立高度専門医療センターで働く看護師・助産師を養成するため、国立国際医療センターに国立看護大学校(東京都清瀬市)が設置されている。
なお、国立精神・神経センター国府台病院は廃止され、2007年(平成19年)5月に国際医療福祉大学に譲渡予定であった。しかし、その内容が不透明な随意契約であったこと(国際医療福祉大学は厚生労働省OBが多く、天下り先の一つとして知られている)などの理由から譲渡が撤回され、現在に至っている。一方で、厚生労働省の方針により、国立国際医療センターが肝疾患研究施設(肝炎研究センター)を設置予定であるが、病棟改築等で敷地が狭いことから、国府台病院を国立国際医療センターの施設として編入し(当時の一部報道には「分院とする」と出ていたが、現在の国立国際医療センター病院と国府台病院が主従の関係になるわけではないので、「分院」という言い回しは正確ではない)、合わせて敷地内に肝炎研究センターを建築することとした。国府台病院は2008年(平成20年)4月1日に国立国際医療センターの組織の一部となり、肝炎研究センターは2009年(平成21年)の稼動を目指している。
国立高度専門医療センター及び国立ハンセン病療養所を除く国立病院・療養所は、2004年(平成16年)4月に独立行政法人国立病院機構へ移行したが、国立高度専門医療センターは特定の政策医療に特化する組織として、厚生労働省直営の施設等機関として残されてきた(独立行政法人国立病院機構が運営する「医療センター」、「がんセンター」と称する施設は、国立高度専門医療センターではない)。
しかし、2006年(平成18年)6月2日に公布・施行された「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号)第33条において、国立高度専門医療センター特別会計の2010年度における廃止、各センターの独立行政法人への移行の方針が法定された。
これを受けて、2007年(平成19年)3月31日に公布された「特別会計に関する法律」(平成19年法律第23号)では、附則第68条において国立高度専門医療センター特別会計法を廃止するとともに、附則第180条により、2007年度から2009年度まで限定的に国立高度専門医療センター特別会計は特別会計に関する法律によって運営することが規定された。さらに2008年(平成20年)2月29日、独法化を盛り込んだ「高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案」が閣議決定され、同日国会に提出、同法案は同年12月12日に可決成立、同月19日に公布された。
これにより、2010年(平成22年)4月1日をもって国立高度専門医療センターの総称で呼ばれる各センターは独立行政法人に移行することが確定した。なお、独立行政法人国立病院機構とは異なり、国立高度専門医療センター全体が単一の独立行政法人に移行するのではなく、各センターがそれぞれ個別の独立行政法人に移行する。
独立行政法人化後は、各センターの名称に「研究」の字句が追加挿入される。また、国立精神・神経センターには「医療」の字句も加わる。なお、独立行政法人の各法人名称中には「独立行政法人」の字句を用いなければならないこととされている。さらに、これら独立行政法人の総称にも「国立高度専門医療研究センター」と、「研究」の字句が追加挿入される。
現行の各センターの業務内容は、「厚生労働省設置法」(平成11年法律第97号)第16条第1項によれば、特定の疾患その他の事項に関する、診断及び治療、調査及び研究並びに技術者の研修となっているが、独法化後の各法人の業務内容は、「高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律」(平成20年法律第93号)によれば、国民の健康に重大な影響のある特定の疾患等に係る医療に関する、調査、研究及び技術の開発並びにこれらの業務に密接に関連する医療の提供、技術者の研修、その他これら業務に係る成果の普及及び政策の提言となっており、診療よりも研究に重きを置いている。これが前記のように名称中に「研究」の字句が追加された所以となっている。
なお、「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法律第63号)(いわゆる研究開発力強化法)によって、独法化の各法人は研究開発法人に指定されている。
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