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海上保安庁

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日本の行政官庁

海上保安庁
かいじょうほあんちょう
海上保安庁が設置される中央合同庁舎第3号館
長官 岩崎貞二
次長 鈴木久泰
警備救難監 城野功
組織
上部組織 国土交通省
内部部局 総務部装備技術部警備救難部海洋情報部交通部
地方支分部局 管区海上保安本部
概要
所在地 東京都千代田区霞が関2丁目1番3号
定員 1万2593人[1]
年間予算 1824億2200万円[2]
(2009年度)
設置 1948年5月1日
前身 運輸省海運総局不法入国船舶監視本部
海上保安庁 Japan Coast Guard
  

海上保安庁(かいじょうほあんちょう、英語Japan Coast Guard)は、日本官公庁のひとつ。国土交通省外局である。略称は海保(かいほ)、保安庁(ほあんちょう)、JCG

目次

概要

海上の安全および治安の確保を図ることを任務とする行政機関であり、国土交通省の外局となっている。主に、海難救助・交通安全・防災及び環境保全・治安維持が任務の内訳となるが、現実には海洋権益の保全(領海警備・海洋調査)をも任務としている。諸外国の艦艇に対応する任務は、海上自衛隊が担当し、船舶に対する任務は海上保安庁が負う。

諸外国では沿岸警備隊(コーストガード)、国境警備隊等と呼ばれる準軍事組織に相当し、戦争の際は軍隊の一部として参戦することが国際法では認められているが、日本はこれを否定している。そのため後述の通り、有事の際に防衛大臣の指揮下に組み込まれる可能性はあるが、自衛隊には編入されず常に警察任務と海難救助に徹する。職員数は約1万2千人、予算規模は約1500億円程度(海上自衛隊は約1.1兆円)で、人員の大部分は海上保安官である。海上航行に不可欠な羅針盤をデザインした意匠を使用している。

英称は1948年の開庁以来 Maritime Safety Agency of Japan(略称:MSA または JMSA 「日本国海上保安庁」の直訳)を用いてきた。だが、諸外国の船員等の間で「海上警備機関か海事サービス機関か不明瞭」との声が多かった。そのため、2000年から Japan Coast Guard(略称: JCG 「日本国沿岸警備隊」の意)に改められた。

歴史

歴史概略

1948年(昭和23年)、芦田内閣の下で設立された。これは第二次世界大戦後、それまで日本周辺海域における法秩序の維持にあたってきた日本海軍掃海部隊を除いて解体され、日本の海上における救難・治安の維持および海上交通を担当する世界初の海上警察・救難総合機関として、運輸省(現国土交通省)外局に設立されたものである。

1952年昭和27年)には第3次吉田内閣の下、より軍事組織に近い海上警備隊が海上保安庁附属機関として組織されたが、これはまもなく警備隊として分離され、後の海上自衛隊となった。保安庁創設に際して、治安組織の一元化の見地から、海上保安庁も海上公安局に改組されて、保安庁の下に置かれることになっていた(保安庁法及び海上公安局法)。ところが、海上保安庁側の猛反発により結局、保安庁法の海上公安局に関する規定及び海上公安局法は施行されないまま、それに代わる自衛隊法の制定によって廃止となる。そのため、海上保安庁は改組を免れてそのまま存続することとなった。

活動年表

  • 1948年(昭和23年)5月1日 - 海上保安庁発足。
  • 1950年(昭和25年) - 特別掃海隊朝鮮半島へ出動。10月17日に、そのうちの1隻が元山沖で機雷に接触して沈没、乗員1名殉職し、2名が重体、5名が重傷、11名が軽傷を負った。
  • 1952年(昭和27年)9月24日 - 明神礁において海底火山の観測を行っていた測量船、「第五海洋丸」が海底火山の噴火に巻き込まれて遭難、調査員9名、乗員22名が殉職。
  • 1953年(昭和28年)8月8日 - ラズエズノイ号事件発生。北海道猿払村知来別沖において、漁業巡回船に偽装したソビエト連邦工作船「ラズエズノイ」が、日本国内に潜入した工作員を収容するために日本領海を侵犯した現場を、第一管区稚内海上保安署の巡視船「いしかり」「ふじ」が発見。「ふじ」は、停船命令を無視して逃走した「ラズエズノイ」に射撃を行い、船体に命中。「ラズエズノイ」を強制的に停船させ乗組員全員を検挙した。ソ連は正式に陳謝した。
  • 1954年(昭和29年)4月21日 - 竹島に接近した巡視船3隻、独島義勇守備隊から攻撃を受け、損傷被害を受ける。
  • 1956年(昭和31年)11月8日 - 巡視船「宗谷」による南極地域観測支援業務を開始。その後1962年までに通算6回の観測支援業務を遂行。
  • 1979年(昭和54年)5月17日 - 尖閣諸島魚釣島に仮設ヘリポートを設置するため、第一管区海上保安本部釧路海上保安署所属の巡視船そうや」を派遣。仮設ヘリポートは、後に中華人民共和国の抗議があったため撤去された。
  • 1992年(平成4年)11月7日 - フランスから日本へプルトニウムを輸送するため、プルトニウム輸送船「あかつき丸」がシェルブール港を出航。横浜海上保安部所属の世界最大の巡視船「しきしま」の護衛をうけ、約60日間かかって無事海上輸送が行われた。「あかつき丸」には特殊警備隊SSTの前身部隊が13名乗り組んでいた。乗り組みの事実は当時、秘密であったが、後に判明する。
  • 1999年(平成11年)3月23日 - 能登半島沖の日本領海内に北朝鮮のものとみられる不審船が侵入する事件が発生。巡視船に特殊警備隊の隊員も乗船して追跡を行ったが、船速の違いから追跡を断念、海上自衛隊に追跡任務を引き継ぐ。(能登半島沖不審船事件
  • 1999年(平成11年)8月30日 - 東ティモールインドネシアからの独立を問う住民投票が行われる。住民投票後の暴動に備え、邦人保護の名目で名古屋海上保安部所属の巡視船「みずほ」をディリ沖に派遣。(公式に認められていないが、特殊警備隊SSTが上陸し、残留邦人を警護しながら「みずほ」に避難させたという説もある)
  • 2000年(平成12年)5月1日 - 緊急通報用電話番号118番」運用開始。
  • 2001年(平成13年)12月22日 - 九州南西海域工作船事件発生。威嚇射撃したのち不審船の反撃を受ける。銃撃戦の末、北朝鮮工作船は自爆し沈没した。交戦において、巡視艇が被弾して日本の海上保安官3名が負傷した。北朝鮮側の工作員は20数名が死亡した。後に、東シナ海沖の中国のEEZ経済水域)内に沈没した工作船が引き揚げられた。
  • 2004年(平成16年)11月10日 - 漢級原子力潜水艦領海侵犯事件発生。海上自衛隊と共に中国海軍所属の091型原子力潜水艦の追跡を行い、所属航空機が潜水艦の写真撮影に成功したが、対潜水艦ゆえに海上保安庁の能力では必要な対策が出来ず、海上警備行動の発令となった。
  • 2005年(平成17年)5月31日 - 対馬沖の日本の排他的経済水域 (EEZ) を韓国の漁船「502シンプン」が侵犯。第七管区海上保安本部所属の巡視艇2隻が、臨検の為「502シンプン」を停船させたが、当該船は、臨検のために乗り移った保安官2名を乗せたまま韓国側EEZへ逃走。追跡した巡視艇7隻が、韓国蔚山沖で漁船員の引渡しを求めて韓国海洋警察庁の巡視艇6隻と39時間に渉って海上で対峙。結局、漁船のEEZ侵犯を認める代わりに身柄を韓国側に引き渡されるという灰色決着になった。
  • 2005年(平成17年)12月6日 - 韓国海洋警察庁が海上保安庁に対し、日本領海における捜査権の譲渡を要求したが、海上保安庁は「捜査権の譲渡は主権侵害にあたる」として拒否した。
  • 2006年(平成18年)4月14日 - 海上保安庁は、竹島周辺の排他的経済水域での海洋調査を、国際水路機関 (IHO) に通報した。これは、韓国政府が竹島周辺海域の海底地名を日本名から韓国名に変える発議を同年6月のIHO総会で行う観測が流れたために、対案を提出するために行うというものであった。海上保安庁では4月18日に測量船「海洋」「明洋」を出航させて境港沖に待機させ、工作船事件の教訓から配備されたPL型「あそ」を後詰めとして派遣した。対する韓国海洋警察庁は、竹島周辺海域警備任務の為に導入した6,350トンの軍艦仕様の大型巡視船「参峰(サンボン)号」を始めとして警備艇20隻を竹島周辺に展開させ、特殊部隊である海洋警察特別攻撃隊を投入して拿捕を行うと宣言した。それに対して日本政府は、政府船舶の拿捕は国際法違法であり、拿捕すれば直ちにIHOに提訴するとした。結局、韓国がIHO総会で地名変更の発議をしない代わりに、日本は海洋調査を行わないということで決着になった。
  • 2009年3月9日、ソマリア沖に派遣される海上自衛隊の護衛艦に同乗し司法警察職務を行う海上保安官8名から成る派遣捜査隊の任命式が行なわれる。
  • 同年3月14日、護衛艦2隻に同乗し呉港から出発する。(詳細はソマリア沖海賊の対策部隊派遣を参照。)

海難救助等に関する活動年表

草創期の職員

新設された海上保安庁への旧日本海軍幹部の入庁は、海軍幹部が公職から追放されていたため、航路啓開(掃海)部門等を除いて基本的になかった。代わって、警察機構を有していた旧内務省出身者、警察官や海事の専門家として東京・神戸の高等商船学校出身者が多く入庁した。とくに保安官については、トップの三田一也(元海軍中佐)警備救難監以下、高等商船学校出身者が幹部を占めた。高等商船学校出身者は、海軍予備員として大戦中応召し士官として海軍に属していたが、海軍兵学校出身の現役将校等に比べて、激戦地において、過酷な輸送任務を強いられたため、多大な戦死者を出していた。そのため高等商船学校出身の海軍予備士官と海軍兵学校出身の海軍正規士官の派閥は、極めて険悪な状態が長らく続いていたといわれていた。

任務

  1. 警備業務:海に関わる犯罪捜査、警備などの海の公安警察・警備警察としての業務(領海警備を含む)
  2. 救難業務:海難救助、離島の急患搬送、船舶の消火、汚染防止など、海の消防機関としての業務
  3. 海洋情報業務海図の作成、潮流の測定、防災のための海底火山・海底断層の調査など、海の測量機関としての業務
  4. 交通業務灯台の設置・管理、航行支援システムなど、海の交通警察・海事情報提供機関としての業務
などを所管する。設置根拠は国家行政組織法第3条第2項及び海上保安庁法第1条、なお、警備業務等を円滑に実施するため、海上保安官は海上保安法第31条、刑事訴訟法第190条により特別司法警察職員と規定されている。

また、創設当時の海上保安庁(保安局)は、当分の間旧海軍艦船の保管に関する事務を掌るものとされていた[3]

担任水域

海上保安庁の担任水域は、領海、接続水域、排他的経済水域(EEZ)、日米SAR協定に基づく捜索救助区域(本土より南東1200海里程度)である。このうち領海とEEZを合わせた面積だけでも約447万km2あり、領土(約38万km2)の約11.8倍に相当する。これにSAR協定分担域を合わせると、国土面積の約36倍という広大な水域を担当していることになる。捜索救難任務で、海上保安庁の能力では対処困難な場合は、各管区海上保安本部から海上自衛隊災害派遣の要請が出される。災害派遣の要請を受けた海上自衛隊では、護衛艦哨戒機救難飛行隊などを派出して海上保安庁の活動に協力する態勢が敷かれる。

海上保安庁の活動範囲は当初は「海峡その他の日本国の沿岸水域において」(制定時の海上保安庁法第1条第1項)と限定されていたが、後に改正されて単に「海上において」と規定され、活動範囲の限定が解除された。そのため、活動範囲は全世界に及ぶ。一例として、専用船「しきしま」によるヨーロッパ - 日本間のプルトニウム輸送護衛任務、マラッカ海峡における海賊捜索任務などがある。

海上保安庁の性格

海上保安庁は海上における警察・救難・交通業務を総合的に司ることを念頭に世界で初めて設置された海上警察機関である。よって、法第25条[4]により、海上保安庁は軍隊ではない事が規定されている。そのため、マーク・制服等は軍隊色をイメージしない物が取り入れられている。

一般的に国境警備隊沿岸警備隊は、「準軍事組織」と認知されている。

巡視船艇の船舶自体の運航体制は民間船舶とほぼ同様であり、海上保安業務等は残りの乗組員により執行される。また停泊中は数名の当直を残し船内若しくは宿舎等で待機となる。

防衛大臣による指揮

自衛隊法第80条[5]により、有事の際防衛出動内閣総理大臣の命令による治安出動において特に必要な場合には、内閣総理大臣の命令により防衛大臣の指揮下に組み入れられる可能性がある。これは海上保安庁の設立モデルとなった米沿岸警備隊が戦時には米海軍の指揮下に入り、「軍隊」として運用される規定に倣ったものである。

但し、防衛大臣の指揮下に入った場合でも、その行動範囲や活動権限は特に通常時と変わらない(特に武器の使用については、あくまでも警察官職務執行法に従わなければならない)ことから、あくまでも自衛隊が必要とするところ(自衛隊施設など)への警備を手厚くするよう指示したり、実際の警備行動において自衛隊と海上保安庁の各部隊を一元的に指揮し、両者の連携を円滑にする程度に留まると思われる。また、「文面を見る限り、自衛隊法第80条は、海上保安庁法第25条と矛盾するのでないか?」、との指摘もあるが、防衛大臣の海上保安庁の部隊に対する指揮は、直接行われるのではなく、海上保安庁長官に対して(間接的に)行われるに過ぎない[6]。その為、矛盾しないものと考えられている。

1999年能登半島沖不審船事件が発生し、このとき海上自衛隊に初の海上警備行動が発動された。このときの反省を受け、不審船対策についての海上保安庁と海上自衛隊との「共同対処マニュアル」を策定、情報連絡体制の強化や連携訓練を行っている。また、海上自衛隊が海上保安庁の任務を一時的に肩代りするものであるから、そのときの活動は自衛隊といえども警察官職務執行法・海上保安庁法が準用される。従って、不審船問題の対処として、海上自衛隊との連携のほかに、海上保安庁自身の装備能力が増強され、2001年には海上警備業務における武器使用について海上保安庁法の改定がなされた(第20条第2項)。この改定の直後、九州南西海域工作船事件が発生した。

組織

組織の沿革

  • 1946年(昭和21年)7月1日 - 前身として、運輸省海運総局に不法入国船舶監視本部を設置。
  • 1948年(昭和23年)5月1日 - 運輸省の外局として、海上保安庁設置。
長官官房、保安局、水路局、燈台局の1官房3局の構成。
全国9か所に海上保安本部設置。本部の名称には設置場所の地名を冠称。
  • 1948年(昭和23年)5月12日 - 旧海軍省庁舎にて業務開始。5月12日は開庁記念日となる。
  • 1949年(昭和24年)1月1日 - 船舶検査業務を運輸省から移管。
  • 1949年(昭和24年)6月1日 - 海上保安庁長官を補佐する職として海上保安庁次長を設置。
内部部局は長官官房、警備救難部、保安部、水路部、燈台部の1官房4部の構成。
海上保安学校設置。所在地は母体の海上保安教習所、水路技術官養成所、燈台官吏養成所がそれぞれあった東京都江東区越中島、神奈川県茅ヶ崎市、横浜市に分散。
6月1日 - シーマン系のトップとして、海上保安庁次長の同等職たる警備救難監を設置。
長官官房を総務部、保安部を海事検査部にそれぞれ改称するとともに、船舶技術部を新設し、本庁は6部構成。
全国の海域を第一海上保安管区から第九海上保安管区に分け、海上保安本部の名称を地名から管区名(番号名)に改称。
11月1日 - 海上保安学校から初任訓練を分離し、広島県呉市に海上保安訓練所を設置。
  • 1951年(昭和26年)4月1日 - 海上保安大学校を東京都江東区越中島に設置。
海上保安学校は京都府舞鶴市に移転統合。
4月26日 - 本庁に経理補給部を新設し、7部構成。海上警備隊を設置。
5月1日 - 海上保安大学校を広島県呉市に移転。
8月1日 - 海上警備隊を保安庁所管の警備隊として分離。
船舶検査業務は運輸省船舶局に移管し、海事検査部は廃止して6部構成。
  • 1955年(昭和30年)4月1日 - 海上保安訓練所を廃止し、業務を海上保安学校に統合。
  • 1957年(昭和32年)4月4日 - 水路部を除く本庁を旧海軍省庁舎から中央合同庁舎第1号館(現農林水産省)南棟に移転。
  • 1962年(昭和37年)1月1日 - 第七管区から分離して第十管区を新設。
  • 1972年(昭和47年)
5月15日 - 沖縄復帰に伴い、第十一管区(旧琉球海上保安庁)を新設。
11月27日 - 水路部の新庁舎が東京都中央区築地に竣工。
  • 1973年(昭和48年)1月22日 - 水路部を除く本庁は、運輸省が入居する霞が関合同庁舎第3号館の増設階に移転。
  • 1984年(昭和59年)7月1日 - 本庁の経理補給部と船舶技術部を統合し、装備技術部を設置して5部構成。警備救難部の所掌事務のうち、通信設備、航空機に関する業務は装備技術部に移管。
  • 1988年(昭和63年)4月1日 - 海上保安庁創設40周年を記念し、海上保安庁音楽隊が発足。その後2004年3月末までの演奏実績は387回を数える。
  • 1997年(平成9年)
9月3日 - 内閣に設置された行政改革会議は、海上保安庁を国家公安委員会に移管する中間報告を決定。
12月3日 - 行政改革会議は最終報告において、海上保安庁の国家公安委員会移管案を撤回。
  • 2000年(平成12年)4月1日 - 海上保安庁の英語表記を Maritime Safety Agency of Japan から Japan Coast Guard に改称。
  • 2001年(平成13年)1月6日 - 中央省庁再編により、海上保安庁は国土交通省の外局となる。
  • 2002年(平成14年)4月1日 - 水路部を海洋情報部に改組。
  • 2003年(平成15年)4月1日 - 警備救難部から航行安全業務を分離して燈台部と統合し、交通部に改組。
  • 2007年(平成19年)1月1日 - 統制通信事務所を廃止。

規模

総職員数は12,297名(2004年度[7])であり、これは愛知県警とほぼ同じである。参考までに、警察官は約246,500名(2004年度)、海上自衛官は約44,400名(2004年度)である。

  • 予算: 1696億円(平成16年度当初予算)(参考: 海上自衛隊は約1兆1500億円)
  • 船艇: 455隻(2009年4月1日現在)
  • 航空機: 73機(2009年4月1日現在)

海上保安庁(本庁)

管区海上保安本部

海上保安庁の地方支分部局として、11の管区海上保安本部が設置されている。

各海上保安本部の管区担当区域
管区名 本部所在地 担当区域
第一管区 北海道小樽市 北海道(北方領土含む)
第二管区 宮城県塩竈市 青森県岩手県、宮城県、秋田県山形県福島県(沖合い水域は太平洋側のみ担当)
第三管区 神奈川県横浜市中区 茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都、神奈川県、山梨県静岡県
第四管区 愛知県名古屋市港区 岐阜県、愛知県、三重県
第五管区 兵庫県神戸市中央区 滋賀県京都府南丹市以南)、大阪府、兵庫県(瀬戸内海側)、奈良県和歌山県徳島県高知県
第六管区 広島県広島市南区 岡山県、広島県、山口県(瀬戸内海側)、香川県愛媛県
第七管区 福岡県北九州市門司区 山口県(日本海側)、福岡県、佐賀県長崎県大分県(水域上は熊本県有明海も担当)
第八管区 京都府舞鶴市 京都府(京丹波町以北)、福井県、兵庫県(日本海側)、鳥取県島根県竹島含む)
第九管区 新潟県新潟市中央区 新潟県富山県石川県長野県(沖合い水域は東北地方の日本海側も担当)
第十管区 鹿児島県鹿児島市 熊本県(水域上は有明海を除く)、宮崎県、鹿児島県
第十一管区 沖縄県那覇市 沖縄県(尖閣諸島含む)
  • 各管区の担当区域は、特記のない限り、当該都道府県の区域(陸地)、沿岸水域及びその沖合い水域が担当となっている。

海上保安官

詳細は「海上保安官」を参照

マスコット

1998年に、国民に親しみをもってもらうために、設立50周年記念してマスコットキャラクターが制定された。タテゴトアザラシの子供をモチーフに「うみまる」が制定されている。2002年には妹分の「うーみん」も制定された。これらのキャラクターは広報活動で積極的に用いられている。

また、秋田のなまはげや青森のねぶた等の全国のご当地バージョンも存在する。

装備

詳細は「海上保安庁の装備品一覧」を参照

船艇(2008年4月現在)

2008年4月現在の現有船艇を一覧にする。なお、警備救難業務用船と設標船・灯台見回り船は各海上保安部署に、測量船は本庁海洋情報部および管区海上保安本部に、航路標識測定船は本庁交通部にそれぞれ配備されている。

警備救難業務用船

  • PLH型巡視船
そうや (砕氷船) - 1隻
つがる型 - 9隻
みずほ型 - 2隻
しきしま型 - 1隻
  • PL型巡視船
しれとこ型 - 15隻
おき - 1隻
えりも型 - 7隻
いず型 - 1隻
こじま型 - 1隻
みうら型 - 1隻
あそ型 - 3隻
ひだ型 - 3隻
はてるま型 - 6隻(5隻計画中)
  • PM型巡視船
びほろ型 - 6隻
たかとり型 - 2隻
なつい型 - 14隻
てしお (砕氷船) - 1隻
あまみ型 - 4隻
とから型 - 9隻(11隻計画中)
  • PS型巡視船
あかぎ型 - 5隻
たかつき型 - 2隻
つるぎ型 - 6隻
しんざん型 - 4隻
らいざん型 - 10隻(2隻計画中)
  • PC型巡視艇
しきなみ型 - 1隻
あきづき型 - 9隻
むらくも型 - 9隻
しまぎり型 - 3隻
なつぎり型 - 2隻
はやなみ型 - 11隻
まつなみ型 - 1隻
あそぎり型 - 4隻
はまぐも型 - 4隻
はやぐも型 - 12隻
よど型 - 4隻
  • CL型巡視艇
やまゆり型 - 8隻
いそかぜ型 - 2隻
なだかぜ型 - 2隻
しらうめ型 - 2隻
はやぎく型 - 3隻
ひめぎく型 - 153隻(1隻計画中)
  • 消防船
  • FL型消防船
ひりゆう型 - 4隻
ひりゆう型(二代) - 1隻
  • 消防艇
  • FM型消防艇
ぬのびき型 - 3隻
  • 特殊警備救難艇
  • MS型放射能調査艇
きぬがさ型 - 1隻
さいかい型 - 1隻
かつれん型 - 1隻
  • GS型警備艇
はやて型 - 2隻
  • SS型監視取締艇
旧おりおん型 - 3隻
ぽらりす型 - 1隻
ぽおらすたあ型 - 11隻
おりおん型 - 25隻
りんくす型 - 2隻

海洋情報業務用船

  • HL型測量船
拓洋型 - 1隻
天洋型 - 1隻
明洋型 - 2隻
昭洋型 - 1隻
  • HS型測量船
はましお型 - 7隻
じんべい型 - 1隻

航路標識業務用船

  • LL型航路標識測定船
つしま型 - 1隻
  • LM型設標船
ほくと型 - 2隻
  • LM型灯台見回り船
ずいうん型 - 1隻
はくうん型 - 7隻
  • LS型灯台見回り船
しようこう型 - 2隻
はつひかり型 - 8隻
あきひかり型 - 1隻
第一れいこう型 - 2隻

教育業務用船

  • 教育用実習艇
あおば型 - 1隻
CI型 - 2隻

航空機

海上保安庁の航空機は、警察・消防・防災機関と同様に民間航空機の範疇であり航空法が適用され、自家用航空機として区分される。この為、機種選定に当たっては民間用航空機の中から選定され、これらに必要な追加装備を搭載若しくは改造をしている。

  • 固定翼機
    • LA 日航製YS-11A(2機) - 千歳・羽田各航空基地に配備。遠距離海難対応として導入。捜索時の低速性能や輸送力の高さが重宝される国産双発ターボプロップ機。航続距離3,630km。
    • LAJ ガルフストリーム V(2機) - 2005年就役。羽田航空基地に配備。マラッカ海峡海賊対策が急務となり、ファルコン900の性能を補うため導入された米ガルフストリーム・エアロスペース社製ジェット機。捜索機として使用される他、高速性と輸送力から隣接の羽田特殊救難基地所在の特殊救難隊隊員の遠隔地への出動に伴う隊員移送に使用される。航続距離12,000km。
    • LAJ ファルコン900(2機) - 1989年就役。那覇航空基地に配備。日米SAR協定に基づく遠洋域の捜索救助海域をカバーするために導入された仏ダッソー社製ジェット機。航続距離7,720km。就役時は羽田航空基地に配備されていたが、上記ガルフ機の導入に伴い羽田から那覇へ転属した。
    • MA サーブ340B(4機) - 1997年就役。鹿児島および関西空港海上保安航空基地に配備。YS-11Aより小型ながら同等の能力を持つ双発機。当初YS-11Aと当時就役していたショートスカイバンの後継分を含め新造機を購入する計画だったが、1997年にスカイバン後継機分2機購入後メーカーが製造終了したためYS-11Aの後継分購入は断念された。2007年に就役した関西空港海上保安航空基地配備(特殊警備隊輸送用)分の2機は中古で購入された。
    • MA ビーチ200T/B200T(3機) - 航空基地の主力固定翼機として配備されたが、主翼の主桁の腐食が予想以上に進行していたため急きょ退役が進んでいる。
    • MA ビーチ350(10機) - ビーチ200Tの後継機として急きょ1999年より導入、全周式赤外線カメラを搭載している。
    • SA セスナU206G(1機) - 1977年就役の1機が広島航空基地に配備。監視飛行業務のほか、海保パイロット養成にも利用される単発高翼機。
    • MAボンバルディアDHC-8 Q300(3機) - 羽田・那覇各航空基地に配備。YS-11Aと残るビーチ200Tの後継機として8機の導入が予定され、3機が平成20年度末までに就役した。なお登録時の形式名はボンバルディア式DHC-8-315と登録される。
  • 回転翼機
    • MH ベル 212(20機) - 「しきしま」以外のPLH型巡視船や各航空基地に配備されている主力ヘリコプター。双発2翅。航空基地配備分は退役が進んでいる。
    • MH ベル 412(7機) - ベル212の後継機として、1993年より高温の南日本の航空基地を中心に配備されている。双発4翅。不時着水した1機が、廃棄処分となった。
    • MH シコルスキーS76C(4機) - ベル212の後継機としてベル412と平行して調達され、海水温の低い北日本の航空基地を中心に1995年より配備されているが2機が事故で失われている。
    • MH アエロスパシアルAS332L1(4機) - 海上保安庁で最大のヘリコプター。1991年に「しきしま」専用搭載機として2機導入され、1997年に防災対策用として羽田航空基地にも2機が配備された。愛称「スーパーピューマ」。
    • SH ベル206B(4機) - 仙台・羽田・広島各航空基地に配備。監視飛行業務のほか、海上保安学校宮城分校における教育訓練用としても使用される。単発2翅。導入当初はホイスト装備していたが小型のため有効性と不具合により現在はホイストは装備しない。
    • MH ユーロコプターEC225LP(2機) - AS332L1を含む「スーパーピューマシリーズ」の最新型で特殊警備隊輸送用に2008年導入。関西空港海上保安航空基地に配備。
    • MH アグスタウェストランドAW139(5機) - ベル212を更新する次期主力ヘリコプターとして2008年より導入。[11]

脚注

  1. ^ 国土交通省定員規則第1条。
  2. ^平成21年度海上保安庁関係予算決定概要』海上保安庁、2008年12月24日、1頁。
  3. ^ 制定時の海上保安庁法附則第35条。
  4. ^ 海上保安庁法第25条「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない。」。
  5. ^ 自衛隊法第80条第1条は、「内閣総理大臣は、第七十六条第一項(防衛出動)又は第七十八条第一項(治安出動)の規定による自衛隊の全部又は一部に対する出動命令があつた場合において、特別の必要があると認めるときは、海上保安庁の全部又は一部をその統制下に入れることができる。」、同法同条第2項は「内閣総理大臣は、前項の規定により海上保安庁の全部又は一部をその統制下に入れた場合には、政令で定めるところにより、防衛大臣にこれを指揮させるものとする。」、同法同条第3項は「内閣総理大臣は、第一項の規定による統制につき、その必要がなくなつたと認める場合には、すみやかに、これを解除しなければならない。」と規定する。
  6. ^ 自衛隊法施行令第103条「法第80条第2項 の規定による大臣の海上保安庁の全部又は一部に対する指揮は、海上保安庁長官に対して行うものとする。」。
  7. ^ 海上保安レポート2004。
  8. ^ 2008年10月1日、常滑保安署と伊勢航空基地を統合し開設
  9. ^ 1996年前後に存在が明らかにされた。
  10. ^ 美星(岡山県井原市(旧美星町)、2008年4月1日閉所)・白浜(静岡県下田市、2006年3月31日閉所)
  11. ^ 初号機が仕様の捜索救難システムソフトが製造メーカーの開発遅れから未装備のまま導入され、契約に関し会計検査院から指摘をうけているが、飛行性能になんら支障をきたす様なものではなく、契約自体を解除する様な欠陥ではない。

関連項目

参考文献

公的刊行物
  • 海上保安庁50年史編纂委員会事務局編 『海上保安庁50年史』 海上保安庁、1998年
  • 海上保安庁 編 『海上保安レポート2007』 国立印刷局、2007年、ISBN 4171501830
一般刊行物
  • 大久保武雄 『海鳴りの日々:かくされた戦後史の断層』 海洋問題研究会、1978年
  • 北岡洋志 『海上保安庁特殊救難隊 限りなき挑戦』 海文堂出版、1997年、ISBN 4303634603
  • 小峯隆生 『海上保安庁特殊部隊SST』 並木書房、2005年、ISBN 4890631933
  • 財団法人海上保安協会 監修 『海上保安庁21』 財団法人海上保安協会、2001年
  • 世界の艦船編集部 編 『海上保安庁ハンドブック』 海人社<世界の艦船別冊>
  • 世界の艦船編集部 編 『海上保安庁全船艇史』 海人社<世界の艦船増刊>、2003年
  • 歴史群像編集部 編 『海上保安庁パーフェクトガイド』 学習研究社<歴史群像シリーズ>、2005年、ISBN 4056037205
  • <イカロスムック>『知りたい!海猿の世界 海上保安庁の力』イカロス出版 2006年 ISBN 4871498093
  • 邊見正和 『海を守る海上保安庁巡視船』交通研究協会(成山堂書店)2006年 ISBN 4425771419
  • 岩尾克治『JAPAN COAST GUARD 海上保安庁写真集』シーズプランニング2007年 ISBN 9784434107368
定期刊行物
  • 週刊紙『海上保安新聞』 財団法人海上保安協会 (木曜日発行、正確には月4回刊)
  • 月刊誌『世界の艦船』 海人社(毎月25日)
  • 季刊誌『J-SHIPS』 イカロス出版 (2月・5月・8月・11月の11日)
  • 季刊誌『かいほジャーナル』 財団法人海上保安協会 (1月・4月・7月・10月発行)

外部リンク

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