2ちゃんねる(に-)は、日本屈指のアクセス数を誇る電子掲示板サイトである。略して「2ちゃん」「2ch」などとも表記される。西村博之(通称「ひろゆき」)、中尾嘉宏のほか、削除人などで構成される運営陣によって管理されていたが、2009年1月2日にPACKET MONSTER INC.という企業に譲渡されたと発表された[1][2]。ユーザーは2ちゃんねらーと呼ばれる(「ねらー」とも略称される)。
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2ちゃんねるは、いくつもの電子掲示板の集合体である。オープンは1999年5月30日(歴史については後述)。
『「ハッキング」から「今晩のおかず」まで』というキャッチフレーズの通り、2ちゃんねるの中では幅広い分野の話題が投稿されている(2ちゃんねるの板の一覧参照)。
2ちゃんねるに関連した出来事、あるいは発信源として起きた出来事は2ちゃんねるの歴史を参照。
2ちゃんねるは、「あやしいわーるど」や「あめぞう」などの一部利用者から「痰壷」などと蔑んで呼ばれることがある。だが、開設者の西村博之は、それをブラックジョークとして、2ちゃんねるのトップページに「壷」を表示している。このトップページの画像は、イベントや各種出来事に連動して変わることがある(後述)。
2ちゃんねるの主要な運営資金源は、サイトの広告収入や、2ちゃんねるビューアと呼ばれる過去ログ有料閲覧システム(過去に存在したスレッドの内容を閲覧できるシステム)と言われている。
2009年現在、2ちゃんねるは主としてアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコにある365 Main社運営のデータセンターにあるPacific Internet Exchange所有スペースにある約60台のサーバ群で運営されている。OSにはFreeBSDを用い、数年にわたって改良が続けられてきた投稿を受け付ける掲示板システム群(各ユーザはこれらの入っているサーバにアクセスする)と、各種ロギングや投稿チェック、そして「実況」と呼ばれる最大で秒間数百以上にのぼる大量投稿を捌く…などの役割を与えられたバックエンドシステムによって構成されている。
ネットレイティング社の調査によると2ちゃんねるの利用者数は1170万人で、電子掲示板としては世界最大規模である(2009年現在)[3]。上記の調査では職場での利用時間比率が全体の約3割を占め、職場でも重用されるコンテンツを有する知識共有系CGMサイトとして利用されていることが分かる。
ITmediaの調査によると、年齢層は10代が20.0%、20代が15.0%、30代が30.7%、40代が21.9%、50代以上が12.5%となっている。この調査は訪問者数の統計であり、例えばブログ利用者は2005年から2006年までの1年間で2倍の2000万人超となっている[4]のに対し、2ちゃんねるは、ブログ、SNS(mixiなど)、動画投稿サイト(Youtube、ニコニコ動画等)、携帯電話専用サイトなどの、他のCGM系サイトの台頭の影響もあり、2003年の770万人から2割程度の増加に留まっている。また、Alexa Internet社の世界ウェブサイトのアクセスランキングでは294位、参考のデータとして、Yahoo! JAPANは17位、Google日本は58位、FC2は61位、mixiは89位である[5]。2004年は34位だった2ちゃんねるは、年々相対的に順位を下げており、書き込み数の方も2005年をピークにやや減少傾向である。
また2009年11月の大量規制時にはアクセス数・書き込み数ともに一気に減少、2010年現在も前記規制事件の影響を受け利用者離れが進んでいる。
2ちゃんねるはスレッドフロート型掲示板と呼ばれる形態を採っている。
それぞれの掲示板は、「カテゴリ」と呼ばれる大きな分野単位(ニュース、食文化、ネット関係など)で区切られている。
そして、その中で分野ごとに「板」(いた、ばん)と呼ばれるジャンルに分けられている。2ちゃんねる内には多くの板が存在するが、利用者数は板によって大きく異なる。極端に利用者が少ない板は過疎板と呼ばれ、その逆に極端に利用者が多い板は過密板と呼ばれている。
更に、各板には、その分野に属する話題ごとに細かく分けられたスレッド(スレ)が存在する。掲示板への書き込みや閲覧は、このスレッドの中で行われる。スレッドに書き込まれた文章をレスと呼ぶ。
2009年現在、およそ730個の板があり、各板には数十から数百のスレッドがある。板は時折新設されるほか、「バーゲン板」のように特定の季節にだけ開設される板もある。2002年5月-6月には2002 FIFAワールドカップ実況板(4板)、2004年8月にはオリンピック期間中限定の専用板が新設されたこともある。また過去には、管理人・西村博之の誕生日に彼を祝福することのみを目的とした板が新設されたこともある。各板の概要は2ちゃんねるの板の一覧を参照のこと。
各スレッドでは、匿名での投稿が可能となっており、利用者が名前を入力しないで投稿を行うと、板ごとに設定された仮の名前が自動的につけられるようになっている。仮の名は「名無しさん」を基本として板により様々なバリエーションがあるが、ほとんどの利用者は匿名で投稿を行うため、一見すると「名無しさん」という名前の人間が連続して投稿を行っているように見えることがある。このため、以前は「名無しワールド」と呼ばれることもあった。
2ちゃんねるでは、一つのスレッドに投稿できる書き込み数が1000回またはデータ容量が500KBまでと制限されている[6]。
人気のあるスレッドでは投稿数が1000回に近づくか、スレッドの容量が500KBに近づくと「2スレ目」や「Part2」などと連番をタイトルにつけた次のスレッドを作成し、スレッドが終了する前に次スレへと誘導するパターンが定着している。次スレを立てる人をあらかじめそのスレッドのルールとして決めておくことも多い(900回目の書き込みをした者が次スレを立てる、など)。
また連番には、スレッドの話題に関係ある助数詞を用いることも多い(学校関連スレなら○時間目、事件関連スレなら○件目、2ちゃんねる各板にある「ホームランスレ」なら第○号など)。他にも語呂合わせが使われることもある。
参加者の人数や書き込み数が増加し、特定のサーバの負荷が高くなった場合には一般のブラウザではアクセスできなくなる「人大杉」(=「人が多過ぎる」)と呼ばれる現象が発生する。この状態で板を利用するには、2ちゃんねる専用ブラウザを使用する必要がある。
また、上記の「容量上限制」を逆手に取ったスレッド潰し(巨大アスキーアートなどをいくつも貼り続ける事で容量オーバーに追い込み、書き込みをできなくする)がされることもある。
通常の板での1スレッドが消費された最短時間は2分といわれる(テレビ等で何らかの発表やサッカーのゴールなどがあった瞬間のほか、実況板などでは1分以内に1000レスがつくこともある)。
発言数が1000番を超えたスレッドの1001番目および、データ容量が500KBを超えたスレッドの次番目には、もう書き込めないことを表す表示(板によって異なる)がされ、書き込めなくなる。書き込めなくなったスレッドは、約24時間後に板のスレッド一覧から削除される。
以下では、スレッドの終了に関する2ちゃんねる特有の用語を説明する。
名前欄を無記入で投稿した場合、「名無しさん」もしくはそれを意味する名前で書き込まれるという特異なシステムから、2ちゃんねるは「名無しワールド」とも呼ばれる事がある。
この「名無し」のシステムにより、利用者間の個人的な交流が減少した結果、以下のような特徴が生まれた。
敬語が使われないことについては「わずらわしさがなくてよい」という肯定的な意見と、「無味乾燥、殺伐としている」という否定的な意見が存在する。肯定的な意見の多くは2ちゃんねる利用者のものであり、否定的な意見の持ち主は2ちゃんねるをあまり利用しない層と、比較的はっきり分かれている。
「名無し」について、管理人のひろゆきは「例えば安倍首相(当時)が実名でネット掲示板に書き込んだら議論どころじゃなくなる。純粋に議論をするのなら、人格は無いほうがしやすい」「ほかの日記やブログサイトというのは、個々人のコミュニケーションが目的としてサイトが作られているわけですが、2chの場合は情報を蓄積することを目的としている」などと語っている。ただし「名無し」のシステム自体は単に前身のあめぞうより引き継いだに過ぎない。
名無しの匿名性を利用した自作自演を防ぐために、IDが取り付けられた(一部の板では適用されていない)。IDは主にIPアドレスと日付の情報を暗号化したものが使用される。ただし、このID機能は利用者が個々の書き込みについて、書き込んだ者を特定・名寄せすることを意図したものではない。自作自演を発覚しやすくすることで、単純な自作自演や荒らしに対して、他の利用者がそれと気づかずに構うことで、結果的に無意味にスレを浪費することを緩和するために導入されている。従って、もともと参加者数が少ない板においては、仮に荒らしが常駐して全く機能しないスレがあったとしても、それ自体を理由に、ID機能の導入を運営側に申請しても受け入れられない。また当然、単発の無責任な書き込みにはID機能は無力である。
なお、管理者側もこれを考慮して、無責任な書き込みを減らす一環として、2004年11月頃から「be@2ch掲示板」システムを実験的に導入している。もちろん直接個人の特定ができるわけではないが、そこにログインしている者の書き込みについては、どの書き込みをどの利用者が行ったかはある程度判別できるようになった。
一方で「名無し」の存在とは別に、固定ハンドルネームを名乗る利用者(コテハン)も多数存在しており、スレッドによっては議論の要になっていることもある。ほとんどのコテハンはトリップと呼ばれる騙り防止機能を利用することで、一連の書き込みが同じ人間によるものであることを証明している。中には、ハンドルネームを持たないままトリップ機能を利用する「名無し」のコテハンも存在する。
詳細は「キャップ (電子掲示板)」を参照
2ちゃんねるでは、運営にかかわる各種のボランティアなどに対して★(騙り防止の印)が発行される事がある。
これは主にキャップと呼ばれ、トリップ導入以前はメールを送れば簡単に手に入れることができた。用途に応じた種類があり、代表例として「削除人★」「案内人★」「記者★」など。キャップは、キャップを管理している運営陣が不定期にメールで公募する。論文を書いて、合格しなければならない場合もある。スレ内で活動する◆がついたコテハンとは違い、スレ外の利用者の目には触れにくい運営の部分で活動するのが主な特徴である。
また、2ちゃんねる中の質問スレッドで時折出る「どうしたら削除人になれるか?」という質問だが、詳細な実態は不明である。こぞって「そういう質問をしないことから」が謳い文句だが、これはいわゆる「くれくれ君」を除外するためであり、そういう質問をせず自力で削除人になる方法を探し出せる人物が求められているということらしい。肝心の手続きは、案内人(案内人制度以前は復帰屋)から下積み修行を行い、募集に応えること(および他の削除人からの推薦)で手にできるということである。
その他、色々なことが自由に出来る上級運営人なども存在する。たとえば「root▲▲ ★」氏はその名の通り、管理者特権が使用できるサーバのシステムチューニングを担当している。
ちなみに「記者φ★」がどんなスレッドを立てているかは、+板 最近立ったスレ / 記者別一覧で一部垣間見ることが出来る。
(旧)キャップとは、コテハン騙り防止のためのシステムであった。名前は「騙り防止」→「帽子」→「キャップ」に由来する。管理人であるひろゆきにメールで申請することによって取得できた。投稿者名欄に事前に発行されたパスワードを入力することによって使用する。
例:「二桁%」という投稿者名に「po5253」というパスワードのキャップが設定されていた場合、
なお、スペルミスなどの理由で漏れてしまうことがあった。fusianasan機能は、元々漏れてしまったパスワードの対策目的であった。fusianasan機能とは、2ちゃんねるに投稿する際に、名前欄にfusianasanと記載することで自分のパソコンなどの機器のホスト名を2ちゃんねるに公開する機能である。コテハン機能とは別に個人を証明するために存在する機能でもあるが、fusianasan機能を知らない2ちゃんねらーを騙し「危険な情報が裏2ちゃんねるにある」と偽り、名前欄にfusianasanと書かせ匿名性を無くさせるような投稿が多い。これに騙され、業務中に2ちゃんねるを使っていたことが判明し処分された公務員や会社員も多数いる。
なお、パスワードは2000年6月頃から既に流出していたが(掲示板cgiスクリプトの流出)、同年12月、あるコテハンによりロビーに転載され、同日対策され、現行のキャップシステムに変更となった。
現行のシステムで実際に使用するときはメールアドレス欄に「#パスワード」を入力する。するとサーバーに登録されている「ハンドルネーム★」での書き込みとなる。通常、メールアドレス欄において「#」以降の文字列は無視されるため、万が一スペルミス等があった場合でもパスワードが漏れる可能性は低くなっている。
一般的にはそのまま2ちゃんねるのほか、2ちゃん、2chといった呼び方が広く浸透している。
他には希に「名無しワールド」などと呼ばれるほか、「痰壷」などの蔑称も存在する。このような蔑称を使用している者は主あめぞう、あやしいわーるどなどといった2ちゃんねるの前に勢力を誇った掲示板群の住民の一部であり、それらのウェブサイトより利用者が多い2ちゃんねるに対する妬みも含まれていると見る向きもある。また、1ch.tvなどの利用者からも、上記のような呼称で呼ばれることがある。
2001年8月12日に東京・渋谷の株式会社アスキー本社で開催された「アスキーの西氏が取締役を退任」スレッドのオフ会で、西和彦が「2ちゃんねるは便所の落書きみたいなものだ」とオフ会に参加していた2ちゃんねる管理人ひろゆきの前で語ったことから、現在は便所の落書きという異名が主に使用されている。この名称は2ちゃんねる内でもしばしば利用される。
2ちゃんねる発足当初はネット上でも関心は薄かったが、2000年5月3日に当時17歳の少年が起こした西鉄バスジャック事件が起きて以降、知名度は跳ね上がる。以下では、それ以降のものと考えてよい社会の影響、さらに2ちゃんねるおよび西村によって引き起こされた問題を分野別に整理して述べる(但し下記の『負の方向』だけでなく、『ボランティア』として行動する面があることも付記しておく。詳細は2ちゃんねらー#団体行動の項目のボランティアを参照されたし)。
まず2ちゃんねる自身が所属するネットワーク社会について述べる。良くも悪くもネットワーク社会への影響を与えている。
2ちゃんねる上で不評な団体・作品のサイトの掲示板は、2ちゃんねらーと思われる訪問者により集中的に煽り、荒らしの被害を受けるケースが多い。標的にされたウェブサイトの利用者も2ちゃんねらーの攻撃対象にされて、罵詈雑言を浴びせられることが多々ある。このため、2ちゃんねるからと思われる閲覧者をリファラやNGワード機能を用いてアクセス禁止にしているサイトもある。しかし、これらの対応がさらに煽り人たちや、荒らしに火をつけることもある。このような活動をする2ちゃんねらーは、ユーザー各自が責任を持つなり適切な対応するなりスルーするなりすればいいという反論をすることもある。これは少々堅い言い方に置き換えるならば「2ちゃんねるを利用するときにはメディア・リテラシーの高さが要求される」ことに他ならない。いかに投稿に秘められた情報の把握や取捨選択ができるかが2ちゃんねるの利用や2ちゃんねるへの影響行使には欠かせないといえよう。しかしながら、ユーザー層が比較的若いこと、日本における情報教育が未達の現状を考えれば、迷惑行為を楽しんで開き直るのは、単なる詭弁という見方もある。
また2ちゃんねるは、西村をはじめとした運営ボランティアおよびユーザのほとんどがセキュリティに関する意識が低いといわれており[8]、アクセス量に対して管理者が少ないのでDoS攻撃やゼロデイアタックの実験場に適しているとも言える[9]。2003年にはクロスサイトスクリプティングの手法で半角二次元板にブラウザクラッシャーが埋め込まれたこともある。また利用者が急激に増加しため、ユーザのコンピュータ・リテラシーは平均して低いとされる[10]。近年は減少傾向にあるものの、しばしばブラウザクラッシャーへのリンクが貼られる。サーバのURLを2ちゃんねるに書くだけでも、ユーザーのアクセスが集中してDDoS攻撃となることもある。いずれにしても、総じてトラフィック上の負荷に与える影響は大きい。このため、2ちゃんねるのサーバはそのほとんどが安定性に定評のあるTyan製マザーボードが用いられており、また膨大なネットワーク負荷に耐えるためにアメリカ・サンフランシスコ市内の通称「365 Main」と呼ばれるインターネットエクスチェンジ網直結のインターネットデータセンターに設置されている。
誹謗中傷や名誉毀損、第三者の個人情報、著作物の無断転載などが書き込まれた際に削除依頼があっても、依頼者の望む対応が遅かったり、程度によって削除がされない場合がある。また独自の削除ガイドラインを守らない依頼者からの依頼は全く受け付けてもらえない[11]。しかしながら、現実の法での不法行為だと明確でも、2ちゃんねるが勝手に設定したルールに振り回される申請者が多い。そもそも、2ちゃんねる上での削除依頼は2ちゃんねるのルールに基づいて行われているのであるが。そのため、2ちゃんねるの管理人の西村に対する訴訟があとを絶たない。西村は、弁護士を立てず主張もしないためほとんどの裁判で敗訴している。さらに、最近は裁判に出席することさえしていないためその管理責任が問われている。ちなみに、掲示板はプロバイダー責任制限法の特定電気通信役務提供者にあたるため、きちんと削除や、裁判所の発信者情報開示命令に応じれば賠償責任を負うことはない。なお、西村は
これまでには2006年8月に同男性が東京地裁に情報開示を求める申し立てをしたにも関わらず西村博之が出廷しなかったことや、同年9月に下った仮処分命令を西村が放置していたことから一日あたり5万円の延滞金を要求し、それが100日以上分に膨れ上がった、という経緯がある。加えて16日には西村に対する破産宣告の第三者申し立ても行なった。このように繰り返し警告を受けていても、西村本人が十分な対策を行っていないため、同じトラブルが繰り返されている。
ドメインは2009年1月以降は第三者法人の所有となったことから差し押さえはきわめて困難とされていたが、2010年1月には西村博之と第三者法人は実質的に同一視できるという司法判断により、書籍の印税を差し押さえることで初めて損害賠償金が回収された。[13][14]
2ちゃんねるはその特性上、匿名の投稿によるプライバシーの暴露が頻発している。2ちゃんねるに限った話ではないが、総務省が匿名掲示板で度々発生する人権侵害事案に対処するため、「名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」を改訂、書き込まれた内容について被害者本人に代わって法務省人権擁護局が削除を要請出来るようにする方針を決めた。このガイドラインに基づき、各地の法務局の人権擁護課が未成年犯罪者の実名掲載などの削除要請を行っているが、西村は
と述べ[1]、要請に応じていない(法務省もこれに対する明確な答えを出していない)。
少年法の観点からは法務省側の対応は至極当然ではあるのだが、西村の主張も含むところがある。ただし、日本は法治国家であり、たとえ悪法であったとしても有効なうちは厳守すべきで、代議士を選任し立法することで解決すべきであり、法律を前提にするならば、西村の主張は破綻をきたしているとの批判も存在する。
しかしながら、西村の先述の主張は法律やその運用のありかたがおかしいのでは、という思想が明白に含まれている。法の厳守は当然であるが、法が齟齬をきたしているのであれは改善の余地があるわけで、以前から指摘されている少年法と重大犯罪との関連[15]もあり、国民的議論が必要なところだろう。
さりとて、「そもそも犯罪を犯したかどうかわからない人物の顔写真が晒されるケースがある[16]以上、西村の発言は責任逃れ以外の何物でもない」との批判もある。実際に誤認だったケースとして、佐世保小6女児同級生殺害事件が挙げられる。事件に先立って、無関係な女児の名前が多数掲示板に書き込まれており、その女児らは自殺願望を抱くほど精神的被害を受けたといわれる。このようなケースへの対応は、いかにプライバシーを保ちつつも冷静かつ厳格な判断が要求される。なぜならば、対応をほんの少しでも誤れば最悪の場合、時間の経過以外に被害拡大を止められなくなるためである[17]。
ちなみに法務局が削除要請を行うことで、かえって本物とのお墨付きを与えてしまうのではないかという意見もある。
本節の内容については実名報道も参照のこと。
西鉄バスジャック事件以降、誘発されるように犯罪予告を書き込んで逮捕される人間や、それを実行に移し逮捕される人間が現われる。また、爆破・殺人の予告書き込みによる逮捕者を輩出しているため、大きな事件があると、各板で頻繁に書き込まれている殺害・襲撃予告と事件の関連性を関係機関がチェックしているとされる他、警察庁のサイバーフォースが定期的に検索を掛けている。また明らかにいたずら目的と思われる些細な犯罪予告の書き込みでも、他のユーザーが運営側などに通報して(「通報しますた」)逮捕などに至ることがあり、多くのユーザーの間では犯罪予告は禁句となっている。犯罪予告であるというだけでは2ちゃんねるでの削除基準に触れないし、証拠保全すべきものとして扱われているので、犯罪予告を削除依頼してもまず削除されない。ただ、一部の監視が頻繁に行われている板では管理人が犯罪予告と判断したスレッドを強制的に停止するという措置もとられている。
最近では秋葉原通り魔事件を受けてサービスを開始した予告.inに通報・自動通報されることで、ある程度は抑制・逮捕することが可能であるが、抑止にまでには至っていない。
さらに、デマや悪意のある書き込みで企業が不利益を被らないよう、それらの監視を専門とする部署を設けたり監視を外部に委託する企業が、大企業を中心に増えているとも言われており、実際に大手広告代理店の電通がガーラと組んで、掲示板における自社に関する書き込みを監視、通報するシステムを顧客企業に有償で提供している。これらの2ちゃんねるを使ったサービスの提供により利益を得ることはユーザーや運営側も当初から問題視されており、トップページ([2])の下部にもそれに対する注意を喚起する記載がある。
一部の「板」や「スレッド」において、中華人民共和国(中国)、大韓民国(韓国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)および、日本などの国およびその国民に対して、時には、差別的用語を使用するなど相互の批判の応酬があまりにも激しいとの指摘がある。これらの批判は開設当初は目立った動きではなく、むしろ避けられたためハングル板などに隔離されていたのだが、時代と共に2ちゃんねる内だけでなく社会的にもその内容がかなり一般化していった。そのため、これに関しては、本来覆い隠されていた真実が広がっただけであるとの反論がある。また、ウィキペディアに対しても、事実に反する内容を是正するため、あるいは、報告するためのスレッド[18]やまとめウィキ[19]が存在している。
その他、同和利権などを理由にした同和、創価学会・公明党や新興宗教への批判、学歴による差別(特にブランド大学至上主義、「高卒や中卒=まともな人間でない」というレッテル張り)、精神障害者や知的障害者に対する差別(『キチガイ』や『池沼』などの差別用語の連発)を含む書き込みがなされることがある。ただし同和関係に関しては人権問題板以外ではタブー視されている(あからさまに同和地区を書くと削除されるため、人権問題板に於いてすら大量の削除跡が残り、伏せ字や当て字で書くことが一般的である)。これは前身のあめぞうの閉鎖原因の一つに同和問題があったためと考えられている。荒らしや気に入らない意見を書き込む人を障害者呼ばわりする者もいる。地理お国自慢板で見られるような地域対立感情(特に関西地方などへの罵倒、東京至上主義、県や都市同士での罵倒)も各板で噴出しており、ことあるごとによその地方住民たちを侮辱している。また、一般ユーザが作成するレスやスレッドばかりでなく管理人が直接作成する板の中にも「地下アイドル(AKB48)」というような差別表現を含み、特定個人・団体を誹謗中傷する名称の板が存在する。
これに対し、差別や偏見を臭わせる書き込みは2ちゃんねる以外のYahoo!掲示板などにも見られるほか、掲示板以外の場でも差別、偏見は存在する。差別や偏見は社会現象として表れるものであり、そうした書き込みが2ちゃんねるで見られるのは社会現象の反映でしかなく、2ちゃんねるだけを差別、偏見の場と主張するのはおかしいのではないかとの主張がある。また、2ちゃんねるの利用者は1100万人~1200万人おり、様々な思想を持った人間が存在することから、その中から一部の極端な例だけを取り上げて差別、偏見、罵倒の温床と批判すること自体が、2ちゃんねるを差別と偏見の目で見ているのではないかと主張する意見もある。
2ちゃんねるは、18歳未満の閲覧が望ましくないとされている「エロ」・「グロ」・「バイオレンス」サイトではないが、全ての掲示板で「アダルトサイト」かと見まがうような、「出会い系サイト」などの広告を多数掲載している。これらは18歳未満の少年・児童が2ちゃんねるを閲覧する際や、あるいは検索サイトの検索結果にも引っ掛かってしまい、必然的に目に入ってしまうため、彼らに過剰なエロ分野への興味を抱かせる恐れがあることや、情報の真偽や価値を見抜く力をまだ十分に持たない場合(これは少年・児童だけに限らないが)には大きな悪影響を受けてしまう危険性があること、出会い系サイトを媒介して事件性を持つ少年被害が散見される現状をかんがみると、何らかの規制が必要ではないかとの意見がある。実際に、キッズgooの様な子供向けサイトではフィルタリングされている。その一方で監督する立場である保護者などがアクセス遮断などの対応をとることはほとんどない。ゆえに実際には児童らは自由に2ちゃんねるを閲覧できる環境がほとんどであるといえる。西鉄バスジャック事件の犯人が「ネオむぎ茶」のハンドルを駆使して多数の投稿を行っていたことや、中学生時代から2ちゃんねるに入れ込み諏訪地方連続放火事件を起こした「くまぇり」と自称する容疑者など、折に触れて2ちゃんねると少年・児童の人格形成との関連性が取り沙汰されている。また、誹謗中傷だけでなく不謹慎、卑猥な書き込みも見られる。
2007年2月にWebフィルタリング業者が行った調査によると、「小・中学生の2ちゃんねる利用率は12.2%」という結果が出ており、すでに小・中学生の1割以上が「2ちゃんねらー」であるとする統計がある。上記のアダルト広告による悪影響への危惧はもちろん、一部の「板」において見られるような殺伐とした雰囲気を身に付ける危険が強いほか、他者への誹謗中傷をいとわなくなったり、ネットいじめや荒らし行為を通じて排他的・破壊的行動を行うことに快感を覚えるようになる危険性があるなど、成長期にある彼らの人格・精神の形成上、非常に好ましくないとする意見もある。
一方、「こういった環境に慣れることにより上記の行動、言動などに耐性をつけることにより精神的に成長し、また、何が嘘か真実かなどといったを判断をすることにより、判断力、メディア・リテラシーを教育できる」とする意見もある。ネットワーク社会への影響でも述べられているように、特に「嘘を嘘と見抜く」メディア・リテラシー能力は情報化社会で生き抜くには必須の能力であるのは確かであり、(方法の是非はともかく)その習得自体は好ましいものである。しかし、その過程で嘘の情報を信じ込んでしまったり、意見や考え方が偏ってしまったり、人間不信になってしまったり、ネット中毒になってしまう可能性もあるため、リスクがあることを理解し、自分や周囲の人間も含めて利用には細心の注意が払われるべきであろう。
以降では、社会の反応について、功罪両方の面を交えて記述する。
2ちゃんねるはありとあらゆる情報に関する板があり、交換される情報は多種多様である。消費者や技術者などが商品・サービス・技術などに関する情報を交換するCGMサイトとして利用されている板や、学問上の議論に利用される学問板もある。
最近では2ちゃんねらーの動向を見てマーケティングに活用する企業や、さらには人海戦術を使って大宣伝を行う企業も出てきていると言われている。果ては2ちゃんねらー向けツアーを企画する旅行業者まで現れた。
比較的好意的な利用法として、化粧品メーカーや服飾メーカーなどでは2ちゃんねるに投稿された商品に対するコメントを、「貴重な消費者の意見」として収集、及び製品開発に反映させているところもあると言われる。経営危機に陥っている中小企業に対して2ちゃんねるを利用する投資家、法律家(掲示板の性質上あくまで自称ではあるが)が無料で助言している場面も見られる。その傾向は特にコンピュータ系の板で強く、ソフトのバグ報告、評論の素早さには定評があり(ネット上のコミュニティであることの必然性である)、例を挙げるなら、ソフトウェアの日本語訳を、物によっては開発会社へ連絡を取り行なわれたこともある。また最近では、企業の広告や書籍・アニメ[20]・ゲームに、2ちゃんねる用語や2ちゃんねるのネタなどが使われるケースが急増している。
学問的な貢献の例としては、例えば、韓国の黄禹錫によるヒトの胚性幹細胞(ES細胞)の捏造の発見に、韓国の掲示板と共に貢献した(2005年12月)例や、福岡大学のNTPサーバへのアクセス集中問題の公表・解決に貢献した(2005年1月)[21]例がある。
また、災害時などの情報蓄積・提供サイトとしても利用されており、例えば2004年10月の新潟中越地震では、Yahoo掲示板や地震情報まとめサイトなどとともに個人レベルを中心とした情報提供に活用された[22]。地震速報板などの地震専用板も常時開設されている。
政党レベルでは、2000年5月10日に民主党の菅直人が、菅を騙った人物のものと思われる「民主党の菅直人からみなさまにお願い」という書き込みを削除するよう、弁護士を通じて2ちゃんねるに通知書を送付している民主党・菅直人氏より2ちゃんねるへの通知。
その他、鳩山由紀夫などは「よく見るウェブサイト」として2ちゃんねるを挙げていたが、現在も見ているかどうかは不明である。2007年の総裁選後に麻生太郎は、「自分は2ちゃんねるにたまに書き込む」と語っている。選挙の時期が来るたびに維新政党・新風を応援する書き込みが多く見られるが、獲得議席はいまだ0で、供託金を没収され続けている。又吉イエスも同様の傾向である。また特定の政治家や企業などのイメージダウンを狙った意図的なデマも頻繁に書き込まれている。与野党を問わず政党を中傷する怪文書も日常的に流布されている。選挙のシーズンになるとこの傾向は一層に強くなる傾向にある。だが、特定の政治家への告発も事実の場合もあり、例えば、2007年の統一地方選挙では2ちゃんねるでの東京都世田谷区の区議会議員候補に対する経歴詐称の告発が当選した区議会議員の辞職勧告決議採択に発展し、議員辞職に追い込んだ例もある。しかし、2007年の統一地方選挙の時期には、「反日団体が総がかりで応援しています」として、民主党を批判するソースのない情報が各板に大量に書き込まれた。また、「社民党の福島瑞穂が朝まで生テレビで『警察官は拳銃を使用せずに丸腰で犯人逮捕に向かうべき』と主張した」というソースのない情報も大量に発信されている[23]。このほか、朝日新聞関係者による差別書き込みが確認されており(朝日新聞社員2ちゃんねる差別表現書込事件)、朝日新聞社(ネットアサヒ)や民潭(ホロン部)による工作活動も噂されているが、「世論工作」として立証されているわけではない。また、毎日新聞や産経新聞の関係者がfusianasanにひっかかるなど、マスコミ関係者の会社内PC経由の利用も確認されている。現在、2ちゃんねるでは政治に関するコピペは1resでも規制される事になっている。2chではIP規制を行う際に荒らしの報告が行われなければならないが、民主党批判のコピペ荒らしは翌日には報告スレが立っていてきちんと精査・対処されているにも拘らず、不備がみられないものも含め、自民党批判のコピペ荒らし(安倍や麻生を壺もしくはアホウ呼ばわりした複数板に跨る荒らしコピペ)に対しては報告はあるものの、対処されずに放置されているのが現状である。規制をかけられる人間は限られている為に、民主党批判の政治コピペのみ対処がなされ、自民党批判コピペには対処されないという現状を変えようと、「自民党批判のコピペ」であっても中身の動画やURL先では「民主党批判の内容」であったりと、運営の不公平さを逆手に取ったやり方に変更されている様である。
日本のマスメディアにおいて、各種メディアで「インターネットの掲示板で -」と報じられた場合は、多くの場合2ちゃんねるを指している。ただし、2ちゃんねる以外の電子掲示板の場合もあるので注意が必要である。最近は、メディアによっては混同を避ける為か「インターネット掲示板『2ちゃんねる』」という正確な報道も増えてきている。また、2004年以降、テレビ番組でも2ちゃんねるや2ちゃんねらーが取り上げられるケースが増えてくるなど、一般的な2ちゃんねるのイメージが変わりつつあるとされる(ただし、必ずしも良いイメージとは限らない)。TBS系「Pooh!」やフジ系「EZ!TV」などの番組で紹介されるとともに、ハンドルネームを名乗って利用する者が顔出しで登場し、その度に実況板は利用者過多によりサーバが停止する程の祭りになった。また、芸能人が2ちゃんねるを利用していることを公言したり、青木さやか、長井秀和、南野やじなどのお笑い芸人がネタとして用いたり、品川庄司の品川が自身を「つまらない」と書かれた際「そんなことないよ、品川庄司おもしろいよ。」と書き込んだら「コイツ品川っぽくね?」と書かれたことを「行列のできる法律相談所」で明かしたり、爆笑問題が自身のアスキーアートを褒めたりするケースもある(ただし爆笑問題の太田光は2ちゃんねらーについて、匿名で人を攻撃するのは卑怯であるとの旨を述べており、2ちゃんねる全体を肯定しているわけではない)。すべてがそうではないが、芸能リポーターや夕刊紙、週刊誌が芸能ネタを探すのに利用していることもあり、それを逆手に取って架空の交際ネタや交際写真をわざわざ作ってリポーターなどに掴ませ、笑い者にしている例もある。特にアナウンサーがらみの交際ネタが多いとされる。妄想の巣たるアナウンサー板から多く発信されている。アナウンサーと他のアダルト画像を合成したアイコラ画像も2ちゃんねるから結構出ており、それがテレビ局主催イベントでの過度の撮影規制の原因になっているとも言われている。ちなみに、保守系論壇誌『諸君!』(文藝春秋)連載の「麹町電網(インターネット)測候所」は、ほぼ毎号2ちゃんねるを中心にした内容であり、進んで2ちゃんねるとの連携を図っている。後述する他のサイトなどの反応の、中道 - 右系の思想の政治系サイトと類似していると言えよう。『文藝春秋』は『週刊文春』で2ちゃんねらーが嫌う有名人や団体などを批判したりしているので、新潮社と同様2ちゃんねると基本的に関係良好と言える。また、J-CASTニュースのようなインターネットニュースサイト(ミドルメディア)が2ちゃんねるの話題を取り上げることが多く、ネット上で「名無し」が指摘、推測した事実や噂を、「オフィシャルな情報」化するという役割を担う場合もある。2ちゃんねるを批判するメディアは比較的少ないが、例外として毎日新聞が2007年1月1日に特集連載「ネット君臨」の第1部「失われていくもの」で、2ちゃんねらーの囃し立てた“死ぬ死ぬ詐欺”を、『難病児募金あざける「祭り」』と題して紹介した。赤報隊事件を賛美し、時効を喜んだ書き込みなどを取り上げたことはあるが、2ちゃんねる自体への批判ではなく、社会現象として取り上げる傾向にある(もちろん、望ましくないという態度は取っている)。しかし、奈良小1女児殺害事件などに関する犯罪報道では、確たる証拠もなく2ちゃんねらーが犯人ではないかと疑わせる報道を行うこともあった。なお、関西のメディアは2ちゃんねるを批判している。主に朝日放送のムーブ!や読売テレビのたかじんのそこまで言って委員会などが挙げられる(本音を重んじ過激さを追求する在阪局と抗議や圧力を恐れる在京局との違いである)。極めて稀な例ではあるが、メディアが何気なしに報道したものが2ちゃんねる内で爆発的に定着したものもある。「ニート」がその代表例で、フジテレビ系「情報プレゼンター とくダネ!」でニート特集をした際、映っていた人物の顔や発言が極めて特徴的だったので、その人物のアスキーアートが発言付きで作られ、顔や発言が他の物に差し替えられた変造版も含めて、「ニート」という言葉は瞬く間に2ちゃんねる中に定着していった。
全ての2ちゃんねらーが、メディアなどで恣意的に取り上げられる事を快く思っているわけではない。2ちゃんねるに関心を持ってやって来る新参者が短期間で増える事によって、程度の低い、「空気を読めない」利用者が増えることが懸念されているからである。西鉄バスジャック事件以降の一時期、新参者が急激に増加した事からそのような声が増え、当初の2ちゃんねると比較すると議論・情報等の質が悪くなったとの指摘がある(もちろんその逆に、幅広い意見が出るようになったとの意見もある)。これらのことを嘆き「昔の2ちゃんねるの方が面白かった。」などと過去を懐かしむ古参2ちゃんねらーも見受けられる。また、メディアの行うネットアンケート(あるいは世論調査)にも関心が高いが、投票の呼びかけや「田代砲」と呼ばれる多重投票ツールなどで、アンケートへの組織票を投じて当事者を混乱させてしまうことがままある(「田代砲」は、『TIME』誌の「PERSON OF THE YEAR」のウェブサイト上の投票で、田代まさしを1位にする田代祭において初めて使用された)。政治的には、「ETV2001」問題に関する毎日新聞のネットアンケートとTBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」テレゴングアンケートの対称的な集計結果に見られるように、右派系に有利にするよう介入するケースが目立つ(もっとも、アンケート主催者側による恣意的な操作があるとの指摘もある)。2003年のオールスターゲームファン投票では、3シーズンにわたって一軍登板のない川崎憲次郎投手(当時中日ドラゴンズ)への投票を大々的に呼びかけ、ついに川崎は先発投手部門の1位となる川崎祭が起こった(オールスター選出は川崎が辞退し、2位の井川慶(同、阪神タイガース)が繰上選出)。翌年からオールスターゲームのネット投票では個人情報の登録が義務づけられた。2004年のライブドア新球団設立の際、公式サイトで球団名を募集したところ2ちゃんねらーの所為と思しき悪ふざけ投稿が横行し、結果的に応募名ランキングベスト100の公開を中止する事態となった(このうち「したらばメンテナンス」は、ライブドアが買収した「したらばJBBS」がメンテナンスを頻繁に行うことを皮肉った名前と言われている)。以上のように、一部の2ちゃんねらーの中には、一連の投票行動は投票者達の意図とは異なるが、結果として単なる迷惑行為ではなく、ネットアンケートの問題点を端的に指摘し、改善を促す役割を生じさせていると主張する者もいる。
また、犯行予告などの犯罪行為をする人間が後を絶たないため、2ちゃんねるの運営体制に犯罪を誘発させるなどといった社会的悪影響があるかどうか、現在でも2ちゃんねる内にある批判要望板などで議論の対象になっている。もっとも、批判要望板は、うるさいクレーマーを隔離するためのものとの認識があり、そこでなされている批判要望的な意見で改善されることは少ない。
閲覧のみのユーザまで含めると1100万人~1200万人に及ぶとされるだけあって、2ちゃんねる閲覧者と見られる、もしくは自称するサイト管理者は多い。特にテキスト系サイトなどでは、2ちゃんねる用語やその系統の顔文字を多用している所が非常に多く見られる。他の掲示板上やblogに無意味なアスキーアートを(単に妨害や嫌がらせのために)貼る、議論を挑んだあげくに反論を無視して好き勝手に書き込む、2ちゃんねる用語で相手を侮辱するなどの各種迷惑行為を行う人間も存在するため、2ちゃんねるを利用しない他のインターネットユーザーから嫌悪されていることも多い(荒らしも参照)。特に、議論が活発になりやすいBBSではハンドルネームを全く入れることなく、あるいは名前入力欄に適当な文字を入力(捨てハン)しての書き込みばかりになり、結果2ch利用者ばかりが集まってしまい、投稿者名がほとんど「匿名希望」であるなどほぼ2ch化してしまっているBBSもある。一部掲示板では、2ちゃんねるで使われている固定ハンドルをNGワードに指定するところもある。逆に、政治系の掲示板やblogでは2ちゃんねらーと連携して情報収集をしたり(上記「メディアの反応」も参照)、情報の補完をする例(スレッド・レスの完全引用から、あくまで「参考資料」程度にとどめるものまで、補完のパターンは数多い)もある。一般的に中道 - 右派思想の政治系サイトではその傾向であり、左方向のそれでは前述のような迷惑行為もしばしば見受けられる。その対抗策としてパスワード制にしたり強制IP表示をする政治系の掲示板やblogもある。
前述のように、J-CASTニュースのようなインターネットニュースサイト(ミドルメディア)も2ちゃんねるの話題を取り上げることが多く、2ちゃんねるで書き込まれた事実や噂を、「オフィシャルな情報」化するという役割を担う場合もある。
2ちゃんねるを舞台とした、流出した情報の積極的な公開、個人情報の特定と公開が行われていることから、2ちゃんねるにアクセスする・アクセスされることを「悪意のある行為」とみなすネットワークやネットワーク管理者は多い。例えば、mixiではリファラが2ちゃんねるであるアクセスは全て悪意によって行われた個人情報の公開とみなして、そのアクセスを拒絶する機構が設けられている。この措置はmixiに限らず多くのブログで採用されている。しかし実際のところ、多くの2ちゃんねる利用者が使っている2ちゃんねるブラウザでは、吐き出すリファラが通常のブラウザを使って2ちゃんねるからアクセスした場合と違うため、ほとんど意味がない。またいくつかの管理委託型アプリケーションファイアーウオールでは2ちゃんねるへのアクセスを「違法なサイトへのアクセス」に分類しブロックしている。ネットワーク管理者自らが積極的にプロキシーに設定を行い、2ちゃんねるへのアクセスを遮断することは珍しくない。また2ちゃんねる自身も荒らし対策などのため、プロキシーを介した書き込みをすることがほとんど出来ない(閲覧のみは可能なことが多い)。
2ちゃんねるの前身は西村博之が1998年に開設した掲示板「交通違反の揉み消し方」からと言われている。開設趣旨については、スレッドフロート型掲示板群「あめぞう」のサーバ不調をうけて、これを事実上引き継いだというものから、自身が書き込んだギャグで笑いを取れなかったことに嫌気がさした管理人が独自の掲示板を作ろうとした、というものまで諸説がある。「2ちゃんねる」の名は、あめぞうを1チャンネルとして、その次の掲示板であることよりつけられたといわれる。
2ちゃんねるの開設日は1999年5月30日とする説が有力。2ちゃんねるの元となった「あめぞう」がスクリプト荒らしなどに苦しんでいた時期に避難所として設立された。その後あめぞうが閉鎖され(1999年12月30日)、多くのユーザーが2ちゃんねるに移動した。
それ以前は「数ある掲示板の中の1つ」という程度の存在で、話題に取り上げられた芸能・著名人本人が実際にスレッドに書き込みしてもそれほど騒ぎにならなかった(例・糸井重里や夏目房之介など。特に夏目は降臨直後に生出演した『NHK BS漫画夜話』において、「いやぁ~、年甲斐もなく掲示板であつくなっちゃって、寝不足です」と語っている)。
メディアで流れた『新世紀エヴァンゲリオン』の結末を巡るネット上の議論がきっかけで作られたと言うのは全くの嘘である。また、当初は3ちゃんねる~30ちゃんねるまでの「ちゃんねる」を称した親戚の掲示板が存在しており、それらの一覧のコピペも2ちゃんねる内で出回っていた。また、31以降の数字を用いた「ちゃんねる」を称するサイトもあるが、これらは名前だけで2ちゃんねるとは全く関係ない。3ちゃんねる~30ちゃんねるは、時とともに荒らし、少数アクセスによる閉鎖や合併が相次ぎ2009年現在、1、3、5、6、7、8、10、15、18、25が残るのみである。ただ、8月危機の時など非常時には2ちゃんねる住民達の避難所として頼られる存在である。
(詳細は、2ちゃんねるの歴史または2ちゃんねるの歩みを参照)
2ちゃんねるには数多くの板が存在し、それ以上のスレッドが存在する。そして、それ以上の様々な思想や考えを持った人間が集まるため、予想ができない様々な出来事が起こっている。それは犯罪の助長誘発から、慈善活動まで多岐にわたる。また、それらの事件は大きな物と小さな物を合わせれば膨大な数になるため、全てを把握することは不可能とされている。2ちゃんねるでは大きな出来事があった時に呼応してアクセス数、書き込みが一気に増大する状況(「祭」と呼ばれる)もしばしば起きる。
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