TOICA(トイカ)は、東海旅客鉄道(JR東海)が提供する在来線のIC乗車券サービスの総称である。「TOkai Ic CArd」(東海ICカード)の頭文字から命名され、2006年7月28日に同社によって商標登録されている。
2006年11月25日に名古屋地区で初めて導入され、2008年4月8日に50万枚を突破し、2009年11月末現在は約83万枚に達している[1]。
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旅客がカード(財布や定期入れに入れたままでよい)を自動改札機の読み取り部に軽く触れるだけで通過できる。あらかじめカードにチャージ(入金)しておくだけで、その都度乗車券の購入や乗り越し精算を行う必要がなく、財布などから定期券やカードを出す手間も省ける。
一方事業者側では利用促進のほか同一カードの利用履歴(記名式カードではさらに旅客属性)を集積できるほか、乗車券の発売回数を減らし券片を取り込む改札機の処理動作を省略できるなど戦略的な情報収集やシステムの稼動・保守費用縮減の効果を期待している。
「Suica」や「ICOCA」と同様、ソニーの非接触型ICカード技術「FeliCa」を採用しサイバネティクス協議会規格に拠っている。
2007年12月現在、名古屋地区では乗客の約5割(定期券では約7割)がTOICAを利用している[2]。
公式マスコットは大野真弓のイラストによる「ひよこ」で、愛称はついていない。この「ひよこ」は記念カードのデザインに起用されたほか、現在ではグッズが配布・販売されている。
カードの裏面の右下に記載の番号は「JC」で始まるが、この「JC」はJR東海の英語表記「JR Central」の頭文字をとったものである。
区間のない前払い式普通券タイプの「TOICA」(以下、本項では便宜的に「普通券タイプ」という)と、定期券機能を搭載した「TOICA定期券」の2種類があり、それぞれ大人用と小児用がある。大人用及び小児用のTOICA定期券と小児用TOICAは記名式で、定期区間内外を問わず記名された本人のみ利用できる。大人用のTOICAは無記名式のみで記名式はなく、所持している人なら誰でも利用できる。
小児用TOICAは小学校を卒業する年の3月31日が有効期限として設定され、それを経過すると利用できなくなる。この場合は身分証明書により本人(または代理人)である証明を行い、無手数料で払い戻しを受けることになる。
カード発行時には、デポジットと呼ばれる500円の預託金を支払う必要があるが、カードを返却すれば無手数料で返金される。デポジットは運賃に充当できない。
入金した残高部分の払い戻し時には210円の手数料が必要だが残高がそれ以下の場合、手数料はその残高が限度となり、返金額はデポジットのみの一律500円となる(最後の交換・乗車・支払い・入金・定期券更新から10年以内に限る)。
TOICA定期券とTOICA(普通券タイプ)の券片は共通で(普通券タイプの記念TOICAを除く)、次の取り扱いもできる。いずれも手数料は無料で、入金残高もそのまま引き継がれる。
通常デザインのTOICAは券面印字文字の書き換え(リライト)機能を備えており、定期券購入時にはTOICA表面に定期券情報の印字が、普通券タイプへの切り替え時には定期券情報の消去がそれぞれ行われる。
TOICA定期券(期限切れも含む)は紛失した場合でも再発行できる。
なお期限切れのTOICA定期券の記名を抹消し、普通券タイプに切り替えるとこの手続きは受けられなくなる。TOICA(普通券タイプ)は小児用も含め、紛失時の再発行はできない。
銀色と水色の2色で、右下に「TOICA」のロゴがある。波状の塗り分け線は東海地方の海岸線をモチーフにしている。
記念TOICAは普通券タイプのみで、後から定期券機能を付加することはできない。
自動改札機の乗車券投入口の上にある読み取り部にTOICAをタッチすると、信号音(ピッという音)が鳴ると同時に自動改札機の扉が開き、通過できる(一部の駅には扉のない簡易型自動改札機が設置されている)。無人駅にもICカード専用の自動改札機(簡易TOICA改札機)が設置され、同様にタッチすることで扉のある自動改札機と同じように通過できる。
乗車時に初乗り運賃を前引きせず、降車駅で乗車した区間の運賃が一括して精算される。なおSF残額が0円でも入場できる(Suicaエリアでは入場駅が属する事業者の初乗り運賃に満たない場合、ICOCAエリアでは残額が0円の場合は入場できない)。
2007年秋に名古屋地区の主要駅でTOICA専用改札機が導入された。サービス開始から1年が経過してTOICA利用客が増加したことによるもので、同年9月20日の穂積駅を皮切りに11月初旬までに順次設置された。「TOICA専用」と書かれているが、2008年3月29日以降は通常の自動改札機と同様、相互利用先のカードやモバイルSuicaでも利用できる。
東芝製のICカード専用に設計された機種で、通常の改札機と区別しやすいように筐体を青色として改札機上部に案内ボード、改札機手前の床面に案内シートを掲出している(一部の駅では案内シートは剥がされている)。
TOICA専用改札機では券の搬送や磁気情報の読み書きなど磁気乗車券向けの機能・機構を省略しているため、導入や保守の更なるコスト低減が図られている。
2007年11月までに23駅・29か所に導入された(駅数と箇所数が異なるのは名古屋駅で5か所、千種駅と大曽根駅で各2か所導入されたため)。2009年現在、導入している駅は次の通り(尾張一宮駅ではその後1か所追加されている。勝川駅は上り線高架化にあわせ1カ所に新規設置)。
TOICAはいつでもチャージ(入金してSF残高の補充を行うこと)ができる。取り扱いはICカードに対応した自動券売機・自動精算機・専用入金機および有人窓口(新幹線乗り換え口を除く)となっており、千円単位で何度でも、1枚につき残高が2万円に達するまで可能。ただしチャージは現金のみで、クレジットカードやオレンジカードでのチャージはできない。2008年3月29日以降、相互利用先のカードにチャージすることもできるが、モバイルSuicaへのチャージはできない)。
TOICA取り扱い区間各駅のICカード対応自動券売機や自動精算機で、おおむねオレンジカードと同様に乗車券類や回数券・青空フリーパスなどの購入や乗り越し精算に利用できる。ただし多くの駅では自動精算機がTOICAに対応した機種ではなく(別にチャージ専用機がある)、一部の駅(大高駅など)では自動券売機も対応していないため、このような場合には利用できない。
TOICAは、自動券売機・自動精算機・専用入金機で直近20件の乗車履歴の表示・印字を何回でも行うことができる。駅員に申し出れば最大で50件の印字もできる。なお利用日から26週間を超えると表示・印字できなくなる。
なお相互利用エリアでの利用分は表示・印字などがされない場合がある。
相互利用先のカードをTOICAエリアのIC対応機器で利用した場合も、TOICAエリアの駅で利用した分については印字されるが、TOICAエリア外や物販店舗で利用した分は印字などがされない場合がある。
表示・印字内容は、利用日・利用種別・利用駅名(エリア外での印字であれば利用事業者)・残額である。利用事業者名の略称については、下表のとおりである。 太字で表記した箇所に関しては、一部を除き駅名が表示される。―で表示した箇所に関しては、事業者名の表示がなく、駅名のみが印字される。
| 事業者名 | TOICAエリアでの印字 | Suicaエリアでの印字 | ICOCAエリアでの印字 |
|---|---|---|---|
| 東海旅客鉄道(JR東海) | ― | JR東海 | JR海 |
| 東日本旅客鉄道(JR東日本) | JR東日本 | ― | JR東 |
| 西日本旅客鉄道(JR西日本) | JR西日本 | JR西日本 | ― |
| 東京モノレール | 東京モノ | 東モ※1※2 | (東モノ) |
| 東京臨海高速鉄道 | 東京臨海 | 臨 | (東臨) |
| 埼玉新都市交通 | 埼都交 | 埼都※2 | (埼新) |
| 仙台空港鉄道 | **** | 仙空※2 | (仙空) |
| 東京地下鉄(千代田線 綾瀬 - 北千住間のみ) | **** | 地 | 他社線 |
| PASMOエリアでの利用※3 | **** | ※4 | 他社線 |
| PiTaPaエリアでの利用※5 | **** | ※6 | ※7 |
TOICAは交換・乗車・支払い・入金・定期券更新のいずれかが行われた直近の日から10年を経過した場合は失効し、SFの金銭的価値および預託金にかかる権利も消滅する。
JR東海では次の路線・区間で利用できる(TOICAエリア)。
なお、2010年3月13日に御殿場線(沼津 - 御殿場間)間、身延線(富士 - 西富士宮間)、飯田線(豊橋 - 豊川間)、高山本線(岐阜 - 美濃太田間)、太多線(美濃太田 - 多治見間、全線)間で使用できるようになる予定である。また、TOICA定期券において併走する東海道新幹線(三島 - 岐阜羽島間)に乗車する際、チャージ金額があれば自由席特急料金を自動収受して普通車自由席に乗車可能とする予定である(但し新幹線定期券であるFREX、FREXパルはこれまで通り磁気券での発行を継続)。
2008年3月29日からSuica・ICOCAとの相互利用が開始され、新潟・仙台から岡山・広島に至る本州JR3社の各ICカードエリアで利用できるようになった。ただしSuica・TOICA・ICOCAの各エリア内で完結した利用に限られ、各エリア間をまたがって利用できない。
例えばTOICAエリアの駅でTOICAなどで入場し、SuicaエリアやICOCAエリアの駅ではそのまま出場できない。同様にSuicaエリアやICOCAエリアの駅からTOICAなどで入場し、TOICAエリアの駅で出場することもできない(下記の高山線・太多線の特例を除き、上記の図における灰色の線の部分を乗車すると出場できない)。
熱海駅はSuicaエリアの駅であり、TOICAエリアの駅ではない。つまり、例えば同駅でSuicaやTOICAなどで入場すると清水駅で出場することはできない。米原駅(ICOCAエリア)でも同様となる。熱海 - 函南間及び関ヶ原 - 米原間は、どのICカードのエリアにも含まれないため、この区間を含む乗車の場合は現金またはオレンジカードで乗車券を購入する必要がある(ICカード対応自動券売機のある駅ではICカードのチャージ額からの購入もできる)。
もし各IC乗車券のエリア外まで乗り越した場合は、入場駅からの運賃を現金で精算して精算証明を受け、後日入場した事業者の窓口で入場記録の取り消しを受けなければならない。
また「グリーン車Suicaシステム」はTOICAでも利用できるが、Suicaエリア外にまたがって利用する場合は事前に改札外で磁気グリーン券を購入する必要がある。
2012年度の実現を目標に、名古屋鉄道及び名古屋市交通局が導入する予定のICカード乗車券との相互利用の検討を開始したことが発表されている[6]。
東海道新幹線にはTOICAなどのSFを利用して乗車することはできず、別途乗車券と特急券を購入しなければならない。TOICAを使用して自動券売機で新幹線区間を含む乗車券を購入し、これに別途購入した特急券を追加して新幹線に乗車することはできる。また新幹線各駅では在来線から新幹線へ乗り換える際に、乗り換え口の自動券売機か有人窓口でTOICAなどの処理を受けることになる(乗車券の購入は現金かクレジットカードで行う)。
なおSuica・ICOCAとの相互利用開始に合わせて、新幹線駅の乗り換え改札口では新幹線の磁気乗車券や東海道新幹線でのチケットレスサービス「EX-ICサービス」との連携により、ICカード乗車券で新幹線と在来線の乗り継ぎができるようになった。
詳細は「モバイルSuica」を参照
携帯電話でTOICAに相当する機能を利用できるサービスは2008年4月現在発表されていないが、JR東日本のモバイルSuicaを利用すればTOICAエリアでも携帯電話を使ってJR線の乗降ができる。
携帯電話のアプリケーションソフトであるため、日本のどこにいても申し込みやオンラインチャージができるが、TOICAエリア内の定期券は購入できずSFのみの利用となる。また、自動券売機などが携帯電話機に対応していないほかSuicaエリアの外では現金でチャージできる箇所が限られる、などの制約がある。
2009年現在、「美濃太田経由・岐阜 - 多治見間」の経路はTOICAの適用区間ではないが、両端駅がTOICAエリア内にあるため運賃計算およびTOICAの効力上、次の特例により取り扱う[8]。
なお、2010年春のTOICA利用エリアの拡大に伴い、上記特例は解消される予定である。
乗り換え先の私鉄が磁気乗車券を導入している名古屋駅でのあおなみ線や金山駅での名鉄線との連絡改札口でもTOICAなどが利用できる。名古屋駅ではあおなみ線、金山駅では名鉄線の磁気乗車券か「トランパス」のカードを先に投入口に入れてからTOICAなどをタッチする。
なお、導入当初は利用できなかった名古屋駅の近鉄線(近鉄名古屋駅)との連絡改札口でも、近鉄のPiTaPa導入に合わせて2007年4月1日より利用可能になった。ここではTOICAとPiTaPa、それと相互利用しているICOCAのどちらか1枚を重ねてタッチすることで乗り換えができる。
ただし連絡改札口ではSuicaとPiTaPaの組み合わせなど、一部利用できない組み合わせもある。またICOCAは近鉄線用の乗車カードとして認識されJR用としては認識されないため、ICOCA単独では連絡改札口を通過できない。ICOCAだけでJR線と近鉄線を乗り継ぐ場合はいったん通常の改札口を出場し、改めて乗り換え先の通常の改札口から入場しなければならない。
また桑名駅の改札口は東口がJR東海、西口が近鉄の管理となっているが、いずれの自動改札機でもTOICAを使用することができる。ただしPiTaPaとの相互利用が行われていないため、TOICAで近鉄線を利用することはできない。
このほかの私鉄や第三セクター鉄道との乗り換え改札口でもおおむねTOICAなどが利用できるが、三島駅の伊豆箱根鉄道線との乗り換え改札口ではICカード乗車券は利用できない。
名鉄との乗換駅である豊橋駅と弥富駅、愛知環状鉄道との乗換駅である岡崎駅と高蔵寺駅、東海交通事業城北線との乗換駅である枇杷島駅、樽見鉄道との乗換駅である大垣駅では改札内にICカードリーダーが設置されていないため、TOICAでJRを利用してきて乗り換える場合いったん改札口を出てから乗り換えとなる。
2009年6月に、2012年度の実現を目標に名古屋鉄道・名古屋市交通局・豊橋鉄道が2010年度に導入する予定のICカード乗車券との相互利用の検討を開始したことを発表した[6]。 また、将来の構想としてPiTaPa(近畿地方を中心とする私鉄・地下鉄・バス)との相互利用が検討されている。
なおPASMO(関東地方の私鉄・地下鉄・バス)との相互利用は、PASMO側は2009年現在「検討中」としているが、相互利用に積極的な大手私鉄と、維持費の追加負担の増加や費用対効果の面から反対している中小私鉄・バス会社との対立があり、結論は出ていない[9]。ただし東京地下鉄千代田線の北千住 - 綾瀬間は常磐線の一部でもあるため、2008年3月29日以降はTOICAが利用可能である。
他のJR系ICカードであるSUGOCA(九州旅客鉄道<JR九州>)やKitaca(北海道旅客鉄道<JR北海道>)との相互利用計画はJR東海から公表されていないが、石原進JR九州社長は記者会見で、SUGOCAのTOICA・ICOCAとの相互利用実現へ意欲を見せている[10]。
2010年3月13日に、電子マネーサービスを開始することが発表されている。同サービス利用開始と同時に、SuicaおよびICOCAの電子マネーサービスとの相互利用も開始される[11][12][13]。
なお、TOICAエリア内においてもJR東日本などの主導でSuica加盟店が増えつつあるほか、JR東海の関連会社、東海キヨスクではEdyやQUICPay、加えて首都圏ではSuicaショッピングサービス、関西圏ではICOCA電子マネーの導入を行っている。
なお、JR東海は、前払式証票第三者型発行者としての財務局への登録を行っていないほか、クレジットカードの発行を自社で行っていないため(セディナが発行、後継カードはTOICAチャージ対応予定)、貸金業登録も行っていない[14]。VIEW SuicaのようなオートチャージもしくはSMART ICOCAのようなクイックチャージに対応させる動きは現時点では見られない。
![]() 00:29 | JR東海TOICA CM |
再生回数:68,777回評価: 提供:You Tube | |
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![]() 00:30 | TOICA CM 静岡版 |
再生回数:34,795回評価: 提供:You Tube | |
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![]() 00:16 | TOICAとpitapaを重ねてタッチ1 |
再生回数:28,304回評価: 提供:You Tube | |
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![]() 00:30 | JR東海 TOICAの履歴照会 |
再生回数:3,839回評価: 提供:You Tube | |
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![]() 00:06 | EASYモバイルSuicaでTOICA専用改札を通ってみた@大曽根駅 |
| 再生回数:3,729回評価:なし提供:You Tube | |
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